awesome的な

ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」をより楽しむことを目指しています。写真の合成加工作品も掲載。

最終章#5「The Bells」を解説してみる@ゲーム・オブ・スローンズ

いよいよ佳境に入ってきた「ゲーム・オブ・スローンズ」
話の内容もさることながら、過去シーズンと繋がっていたりするシーンも多く含まれていました。それらを知ると、漠然と見ていたワンシーンに意味深さを見出すことができるでしょう。


最終章のネタバレが含まれています。未見の方は注意。

ヴァリスはエダード・スタークと重なる




第五話の冒頭、ヴァリスが誰かに対して手紙を書いてるシーンで始まりました。そこへ小鳥の女の子が現れます。
その女の子は、第三話で死の軍団がウィンターフェルを襲ってきた時、ヴァリスと一緒に地下墓所で身を隠していた子です。

ヴァリスの手紙の内容は部分的にしか読めませんが、ジョン・スノウが正当な後継者であるという旨を書いていました。
これは第一章でエダードが「スタニスが正当な後継者である」と手紙を書いていたことと同じです。

ヴァリスの手紙は誰に宛てて書いていたのか不明ですけど、最終話で何かしらの影響を与える要素となるかもしれません。

そしてヴァリスは、メリサンドルが「光の王」を崇めない異教徒に対し、火刑を行った同じ場所で処刑されました。

ハウンドとスターク姉妹




第二章の「ブラックウォーターの戦い」にて、ハウンドはサンサの部屋に身を潜め、その後王都を離れました。
ハウンドは面と向かってサンサに話をしているシーンがありました。



そして今回、王都に戻ったハウンドはアリアと一緒で、彼女を逃がすためハウンドは「俺を見ろ」と面と向かって話した。

ハウンドが王都を去る時と戻ってきた時、スターク姉妹に接していた・・・ということで、一周したことになり、弧が描かれていました。

サーセイの最期




ドラマ上では割愛していたにも関わらず、原作ファンが長い間固執していた「魔女の預言」
”サーセイは弟のジェイミーに首を絞められ殺される”と信じていたファンは多かったです。セオリーや偽リークもそのように盛り込んでいました。

または、ジェイミーの顔を使ったアリアによる暗殺。

実際どうだったのか?と言えば、ドラマはサーセイとジェイミーを双子の運命として終わらせたように思います。
第一章でサーセイはエダードに「双子の絆」を話していました。
二人は母親の胎内からずっと一緒だった。
そして最期も閉じ込められた地下で一緒に終えた・・・ということで、二人を双子としての運命を描いたとも言えます。

加えて、第五章でジェイミーは「愛する者の腕の中で終えたい」と言っていました。
その願い通りとなったことになります。

また、サーセイがジェイミーと再会したシーンは、第七章最終話でジェイミーがサーセイから離れるシーンと同じ場所だったんですね。


不死者の館で見たヴィジョン


デナーリスが第二章の不死者の館で見たヴィジョンがありました。
その時、玉座の間の天井が崩れ去っていました。今回の展開で明らかになりましたが、そのヴィジョンの時は灰ではなく雪が降っていました。

これは前々から言われていて有名なんですけど、その雪は「ジョン・スノウ」を示しているということ。
デナーリスは雪が積もっている鉄の玉座に手を伸ばしますが、触れることはしませんでした。
それにより「デナーリスは鉄の玉座を目前にしながら手にできない。何故ならジョンはレイガーの正当な息子だからだ」・・・というセオリーがありました。

ビンゴでしょうね。

終盤のアリアは亡者に見えた


ドロゴンによる攻撃の中、アリアは逃げ惑う人々に巻き込まれました。
その中で、アリアと関わった母子。
アリアは娘だけでも救おうとしましたが無理でした。
娘は木彫りか何かの白い馬を握り締め、終盤、その子も犠牲となったことがわかる描写。そして死人のような感じでアリアが起き上がり、白い馬が現れた。


まるでアリアは死者となって、あの世にでも逝ってしまったのか?とも思えるシーンでしたけど、これも意味が込められているのだと思います。

まだ過去シーズンと重なってるシーンはあるのですが、再度また見る機会があれば、意識しながらチェックしてみて下さい。








★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜★

最終章 #5@ゲーム・オブ・スローンズ

最終章スタート前から予想はされていた展開ですが・・・。


以下はネタバレです。
最終章未見の方は注意。



デナーリスはミッサンデイを失ったことで、憤怒を抱き始めていました。
しかしそれはサーセイに向けたものだけではなかった。
グレイワームも怒りに支配されている状態。

ジョンの出生の真実に関して「誰にも言うな」とデナーリスはジョンに口止めしていましたが、結局ジョンがサンサとアリアに話し、それがティリオンに伝わりヴァリスも知ることとなりました。
それによってヴァリスは、玉座に相応しいのはジョン(エイゴン・ターガリエン)だということで画策し出した。

そんなヴァリスの思惑を知ったデナーリスは、第七章で言ったように生きたままドラゴンの炎によって処刑。
ってことは、視聴者はヴァリスの謎がわからぬまま終焉しちゃうんでしょうか?
魔術師に去勢された時、青い炎は何を言ったのか?とか。
ヴァリスは平和な世を望んでいました。誰も虐げられない世界をと。

何故ヴァリスはウェスタロスで崇高な世界を望んでいたのかさえ、わからないまま。ヴァリスは何か小鳥や手紙を使って動いていたようなので、彼が目指していた崇高な世の中への足がかりになるのかな?

そして、王都へ向かってたジェイミーはデナーリスらに捕まり囚われていた。
サーセイのために王都へ戻るジェイミーは、北部で共に戦っても敵扱いに。そんなジェイミーをティリオンは逃がします。
すべては生まれてくる新しい命を守るため。

王都ではゲート内に住民を閉じ込め始めていました。
罪もない市民を巻き添えにしないだろう・・・というのがサーセイの目論見。
海やゲートの上では、ドロゴンを狙う「サソリ」が数多く待機。



ゲート前にゴールデンカンパニーが整列し、デナーリス側も穢れなき軍団、ドスラク、北部の兵士が整列。互いに睨み合う。
そこへドロゴンに乗ったデナーリス登場。

ユーロンの艦隊を撃破し、王都のゲートも爆破。その爆破によりゴールデンカンパニーは吹き飛ばされた。
これでデナーリス側の陣営は突進します。
王都の中に入るとラニスター軍が控えていましたが、彼らは武器を捨て降伏。
「降伏」の鐘が王都に響き渡った。

ジョンにしてみればほぼ無血での終わりですし、これで赤の王城を占拠できるので安堵していた様子でした。
ティリオンもジェイミーがサーセイを城から連れ出し、無事にエッソスへ亡命できると思ったでしょう。
ところが!!

デナーリスは目的を達成しながらも、様々な感情に襲われたようです。そして彼女は憤怒に突き動かされてしまった・・・。
デナーリスの無差別攻撃が開始された。

兵士だけじゃなく、王都に住む住民たちも犠牲となった。
もうこれは殺戮です。

ジョンは衝撃を受けた。

サーセイを抹殺するため、アリアはハウンドと共に王都内にいました。
しかしデナーリスの攻撃により、ハウンドから逃げるよう強要される。
アリアの「サンダー、ありがとう」という言葉。ハウンドの本名を言ったことに意味がありますね。
「ハウンド」はアリアがキルリストに入れてた名前。
だからこそ、彼に対する感謝は本名を言ったのでしょう。

そのハウンドは兄マウンテンとの対決。
クァイバーンは「自ら創造したものに滅ぼされる(フランケンシュタイン)」を地でいき、呆気なく終了。
ハウンドとマウンテンは戦ってる最中、共に城から落下し炎に包まれ終了。兄弟の確執の発端が「炎」であり、二人一緒に炎の中へ・・・という展開は唸れました。

ジェイミーはサーセイを連れて、城の地下から脱出を試みるも、脱出経路は崩れて塞がれていた。崩壊が始まっている中、二人は一緒に終了(?)

アリアは逃げ惑う人々に押し潰されそうになる。
ある母子を連れて逃げようとしましたが、二人とも犠牲になってしまった。
アリアはそんな人々の無残な死を目にする。

瓦礫の中からアリアは立ち上がり、目の前に(恐らくゴールデンカンパニーのリーダーが乗ってた)白い馬が現れ、アリアはその馬に乗って走り去る。
その白い馬に乗ったアリアは第四章最終話のラストを彷彿させますね。

デナーリスは父親同様、マッド化したようです。
恐怖によってウェスタロスを支配する・・・と決意したのでしょうか。
守るべき市民までも巻き込んだのは、受け入れてもらえてない憤りもあったからでしょうか。
予想はしていましたが、残念です。
エミリア・クラークは脚本を読んだ際に混乱したと語っていたのですが、恐らくこの展開に衝撃を受けて戸惑ったんだと思います。

夜の王はこうなるとわかっていましたね。
(北部でのバトル当時)ここで生き残った人間は、亡者と同様に王都で殺戮を始めるということを。
何とも言えぬ皮肉です。



原作者のGRRMが事前にD&Dに語っていた3つの衝撃的なことのひとつは「デナーリスは市民を巻き込んで攻撃する」だったそうです。
他の2つはシリーンの死とホーダーのこと。

今回のデナーリスの件も、小説で描く内容だそうです。
経緯は違うにしろ同じだそうですよ。

反戦主義者であるGRRMの皮肉に満ちたデナーリスの攻撃です。
日本も先の大戦で全国各地、空爆を受けました。
米兵は眼下に非武装の市民が数多くいることを知りながら、焼き尽くしました。
日本人ならそれを想像してしまうシーンだったと思います。

ベトナム戦争でもそうでした。
米兵はアメリカの正義の名の下に殺戮を繰り返してきたのです。
本当の敵は何なのか・・・幼い子供も敵なのか。

デナーリスのファンは落胆してることでしょう。

アリアは凄惨な場面を眼にしました。
彼女は矢を放ってデナーリスを抹殺するかもしれない。
デナーリスが一本の矢で狙われる・・・というような伏線は第七章にありました。
それと白い馬はアリアにとって新たなる目的への出発を意味するのかも。

余談:
クロアチアにて。サーセイとジョンが赤の王城で会ってるような撮影は、カモフラージュだったのかぁ~~~。


■関連記事■
最終章#5「The Bells」を解説してみる


最終話の予告


恐怖で支配しようとするデナーリス。
ここからどうなるんでしょうかね?
彼女は七王国の正式な女王の座に就くかもしれませんが、民はそれを許さない・・・って流れになりそう。
ところが、そんな予想を裏切りデナーリスが玉座に座って終了だったり?







★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜★

最終章 第五話のショット公開@ゲーム・オブ・スローンズ

第四話の終盤の展開から結びつくエピソードとなりますね。

いよいよ、人間同士のバトルが始まるのか?と予想している方も多いかと思いますが、思いもよらぬ展開が待っているのでしょうか?

 
デナーリスは精神的にショックを受け、不安定な様子であるようなショットもありました。
上の写真は、門前にゴールデンカンパニーが整列し、ジョンたちの前には穢れなき軍団と(生き残った僅かな)ドスラク人たちが整列しているようです。
互いに様子を伺ってるところでしょうかね?


整列しているゴールデンカンパニー(象さんは予算の関係でいません/笑)
この門前でバトルが起きる~~??とも思わされますが、バトルシーンを撮影していたという情報はなかったです。


赤の王城の門をどう突破するかを考えてるのかな?
その門は半年もかけて大掛かりなセットとして建築してましたからね。それも加味しながらご覧頂きたいと思います。

完成後にエキストラよる撮影があり(バトルではない)、しばらくしてから門の状態を造り替えていました。
当ブログでその時の門の状態も紹介しました。


ティリオンの表情がとても険しいです。
場所はドラゴンストーンの玉座の間っぽいです。
視線の先はデナーリスでしょう。

「起承転結」で言うなら、第四話の終盤から第五話は「転」にあたるかもしれないですね。驚くべきことが起きるっぽいです。



考えられるのはひとつですけどね。







★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜★