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最終章#4は人種差別があったと議論勃発@ゲーム・オブ・スローンズ

ここ数年の間に、海外映画やドラマ(特にアメリカ)では人種や性を差別せず、平等に扱うような配慮が為されています。
キャスティングが顕著ですね。

そういう時代の流れの中にあり、「ゲーム・オブ・スローンズ」も今まで数多く「人種や性差別だ」と批判を食らってきました。
日本人が思っている以上に、とても神経質な人々は沢山います。

原作者GRRMが小説として書いていた時代、「ポリコレ」という観念はありませんでした。ドラマも制作を開始した2009年でさえ、今ほど神経質なキャスティングを要求されてはいませんでしたし。


以下は最終章第四話のネタバレが含まれています。未見の方は注意。




日本人のファンの中で、第四話の終盤に起きたことが「人種差別的だ!これは酷いじゃないか!」と思った人はいたでしょうか?

ドラマのサブキャラですが、ドラマの中で有色人種ながらも重要なキャラクターだったミッサンデイが惨たらしく処刑されてしまいました。
死の軍団との戦いでグレイワームが無事だったと安堵した直後の悲劇でした。

ミッサンデイとグレイワームは有色人種であり、かつては奴隷だった。
奴隷解放をしたのは白人のデナーリス。
当時、この設定自体でさえ人種差別であると揉めたようです。
海外のファンは、この「人種差別」の話が持ち上がると凄まじい議論が起きてしまいます。

日本人ファンで、この人種差別を取り上げる人は少ないです。
「単なるドラマに大騒ぎする必要もないでしょ?」という感じで、面白かっただの感動しただの凄かっただのでお子様並の感想で終始してしまう。

そういう面でも日本人は「ガラパゴス」だよなぁ~と思ってしまいます。
まぁ、移民で成り立ち、数多くの人種差別が渦巻いていたアメリカとの違いですけどね。今でも先住民は居留置に押し込めたままですし。

「人種差別だ」という視点で改めて第四話の終盤を思い出してみると、ミッサンデイの悲劇がより強く伝わってくることがわかります。

彼女はサーセイに捕らえられ、再び鎖がつけられた。
彼女は奴隷に戻ったことを象徴しているように見えてきます。


だから、ミッサンデイは「ドラカリス」と言った。

第三章でミッサンデイと穢れなき軍団を鎖から解放したデナーリス。
その時にデナーリスが言った言葉が「ドラカリス」だったからでしょう。


恐らくD&Dは人種差別な意図はなかったと思いますが、ミッサンデイの最期が再び奴隷に戻されたような格好でしたので、人種差別に敏感な人たちのレーダーに引っ掛かってしまいました。

ウェスタロスの中で唯一有色人種が住むドーンの描き方も批判が多かったです。サンド・スネークの扱いの酷さも随分指摘されてきました。

「ファンタジードラマにムキになるなよ~」という声も確かにありますが、「差別だ」とする人々の耳には届かない論調なんですよ。
「ファンタジーなら尚のこと、昔ながらの固定観念を捨てて発想は自由であっていいはずだ」となります。

この差別問題が持ち上がると、普段は温厚なファンサイトの掲示板も熱くなってしまいます。「また始まったか…」と、思わなくもない(苦笑)









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最終章#4「The Last of the Starks」を解説してみる@ゲーム・オブ・スローンズ

第四話は、出演していたキャストが口を揃えて言っていた「予想外の展開になる」の導入部となるエピソード。
エピソードタイトルは「The Last of the Starks」です。

以下はネタバレを含んでいます。未見の方は注意。




私個人、エピソードタイトルに驚きました。
生き残っていたスターク家の子供たち・・・彼らはもう揃うことはないという意味にも受け取れるからです。

ジョンはエダードの息子ではないと知らされたサンサとアリア。
ジョンは従兄で、正当な「ターガリエン」
そしてアリアは再びウィンターフェルを後にしました。

「ウィンターフェルは常にスタークでなければならない」

この言葉は、夜の王を倒すに至ることへの意味だったのかなぁ~と思えます。ジョンは「スターク」ではありませんから、アリアがウィンターフェルに戻ることが重要だったのかも。

アリアは無自覚ながらも、自分の役割を果たしたことになるのでしょう。
今度は再びハウンドと共に王都へ向かいます。
二人の目的はサーセイとマウンテンへの復讐。

サンサはデナーリスに対して否定的なため、北部の諸侯たちをデナーリスのために南下させることを拒絶しました。
野人たちは七王国のゴタゴタには無関係ですから、自分たちが住んでいた北へと戻ります。とりあえず、トアマンドは生存した状態で終了ということになりますね。

トアマンド、失恋の痛手を負いましたが(苦笑)



さて、第四話の終盤、デナーリスが憤る描写がありました。
ユーロンと手を組んでるサーセイの挑発も磨きがかかってきたようです。

ミッサンデイの最期の言葉「ドラカリス」

これは、ブランがフラッシュバックで見た、あのシーンに繋がってるのかしら?と思える言葉でした。

第七章では、オレナ・タイレルから「ドラゴンでいなさい」とアドバイスされていたデナーリス。あの言葉もここに繋がってきそうな気がします。

デナーリスは今回のエピソードで、北部にとって自分は外部者であると痛感していました。加えて、ミッサンデイもグレイワームも奇異な目で見られ、自分たちの居場所ではないという風に感じていたラインもありました。

北部で死の軍団に対して犠牲を払い阻止するための協力をしてきたデナーリスたちでしたが、第四章でティリオンがジョフリー殺しの裁判を受けた時、ブラックウォーターの戦いで「市民を守ったのに!」と憤ったことと同じ状況です。


※放送のオフ期にも関わらず、当ブログの過去記事にて撮影情報を読んだ方。
今後の展開がどうなるのかわかると思います。









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最終章 #4@ゲーム・オブ・スローンズ

最終章の後半が始まりました。
前半に描かれてきたことがどう影響するでしょうか?
後半は放送時間がかなり長くなります。

では、ネタバレですので未見の方は注意。



印象として「感情を揺るがされた第四話」でした。
死の軍団との戦いに於いて、犠牲となった人々を弔うシーンからスタート。
ジョラー、シオン、エッド、リアナ・モーモント、ベリック・・・視聴者にとっても最後のお別れとなるシーンでした(涙)
魅力的なキャラクターたち。
長年ドラマを見続けていましたので、こういうお別れは寂しいです。

サンサがシオンの亡骸に大狼のピンを置いたのは、「シオンは家族である」ということを示すものでしたね。



このシーンを以って最終章が始まってから展開してきたことへの終焉です。
前回のエピソード「The Long Night(長き夜)」までは、現実離れというファンタジー要素が強かったわけですが、今回のエピソードからは現実的な展開へと切り替わりました。

ウィンターフェルでの余韻として、ジェンドリーが正式に「バラシオン」となってストームズエンドの領主になったこと。
そのジェンドリーがアリアにプロポーズをして断られたこと。
トアマンドが失恋したこと。
ジェイミーとブライエニーが結ばれたこと。
・・・これらは、各キャラクターの個人的部分の話。

そして、ストーリーは転換を迎えました。

ジェイミーとティリオンの暗殺を命じられていたブロンが二人の前に現れた。
彼らは危機が迫ってることを知ります。

デナーリスは次への戦いのために動き出します。
しかし、サンサはデナーリスに協力することに否定的。彼女はデナーリスに対して嫌悪感を抱いたままですね。
北部を守るため、ドスラクや穢れなき軍団からも大勢犠牲者が出たとデナーリスは話しました。しかし、サンサはそれに対して感謝はしていても、デナーリス自身を認めてはいません。

デナーリスはジョンに「レイガーの息子であると他言するな」と強要します。ところが、アリアもサンサもデナーリスの戦いに協力する義務はないと否定したため、ジョンは二人に真実を告げました。

サンサもアリアも他言しないようジョンに誓わされましたけど、サンサはティリオンに話しちゃったみたいですね。これでジョンの出生の真実はティリオンとヴァリスも知るところとなりました。

王位継承者はジョンであると知ったデナーリスの相談役、ティリオンとヴァリス。
建前的にはデナーリスのためと言いつつも、国を統治するに相応しい王はジョンであると思い始めてきました。

一方、サーセイの戦略は、赤の王城付近に市民を集めたこと。
デナーリスが市民を巻き添えしてでも攻撃をするなら、七王国の人々から支持は得られません。単なる征服者と映るだけです。
要するに人質ですね。



そして、ドラゴンストーンへ戻るデナーリスたちを待ち構えていたのは、ユーロン。大きなクロスボウでレイガルが撃たれ死んでしまった(恐らく)
死の軍団との戦いに加え、大幅に戦力ダウンとなった。
しかもデナーリスの船団も攻撃を受けたことで、船は大破。
ミッサンデイはユーロンに捕らわれてしまいました。

戦争というのは外交手段のひとつです。武力行使は最後の手段です。
その前に話し合いや交渉することになります。
ですから、デナーリスとサーセイは向かい合って互いの条件を伝えました。
どちらも「負けを認めろ」と突きつけますが、サーセイは捕らえたミッサンデイを見せつけ、「こちらの要求を呑めなければ彼女を処刑する」と。



死に対する選択肢のない夜の王とは違い、駆け引き材料にするサーセイの方がずっと恐ろしいですね。

ティリオンはサーセイの弱みである「子供」のことを持ち出して訴えますけど、サーセイは応じません。
デナーリスもサーセイの要求に応じない。
交渉決裂。
その見せしめに、ミッサンデイは処刑されてしまいました。

デナーリス、激おこ!


夜の王との戦いの勝利で、「めでたし、めでたし」にならないどころか、「ここからが本当の地獄だぜ」な展開になりそうですね。
娯楽映画やドラマなら「死の軍団をやっつけた!」となり、ちょっとした和やかなシーンでエンディングを迎えますが、そうはならないのが「ゲーム・オブ・スローンズ」

さて、野人は壁の向こう側へ帰るということで、トアマンドともお別れかな?
ゴーストも一緒に北へ向かうこととなりました。
一応、彼らの結末・オチは描き入れたことになります。
サムはどうなんでしょうか?
ジリとの間に赤ちゃんができたようですが。

アリアはウィンターフェルから離れ、一人で旅立ったハウンドと合流しました。
ジェイミーは引き止めるブライエニーを振り切り、王都へと向かいます。

今後、ウィンターフェルの描写がなくなることはないでしょうけど、サンサがどう関わってくるでしょうね?


「あのドロドロな人間同士の権力争いが面白いのに、化け物とのバトルなんてくだらん!」と憤っていた方々。
このドラマのクライマックスは、ファンタジーな化け物と戦う正義のヒーロー話ではなく、人間の欲望、残虐性などが炸裂しそうですよ。


それにしても、今回のエピソードは終盤の展開によって、序盤の悲しさ、嬉しさ、和やかな気持ちが全て吹き飛んでしまった~~。
ああ~~、ミッサンデイ・・・。
サーセイって、エラリアの件にしろ相手を残酷に扱う手段がホント恐ろしいわ。

「ドラカリス」と言ったミッサンデイの最期の言葉。デナーリスは心に刻みつけ、復讐も誓ったでしょうね。
死の軍団にジョラーが殺されたのとはわけが違う。ここがポイント。
死の軍団は「死を与える」しか目的がない=選択肢はない。
サーセイは交渉できる相手であり選択肢はあるが、人の命を軽視するという選択をする。
「悪」と呼べるのはどっち?
D&Dが話していた通りですね。



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最終章#4「The Last of the Starks」を解説してみる



第五話の予告。


今度は王都でバトル?・・・って感じですけど、実際のバトルシーンが生じるかは不明。それに、ユーロンが何か空を見上げてます。
ドロゴンを見てるわけではなさそうです。
見たこともないものを見て「何だ?」って思っているような表情。
思いも寄らぬことが起きそうです。
エミリア・クラークは「第五話は凄いことが起きる」と言ってましたからね。
大捻り(大どんでん返し)大会な予感。
乞うご期待!







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