アリア、サンサ、リトルフィンガーの展開を改めて解説@ゲーム・オブ・スローンズ
第七章のウィンターフェルのラインがわかりにくいと言われてます。
特にサンサとアリア、リトルフィンガーのラインがよく意味がわからない・・・という方は多いと思います。
それは当然のことで、演じていた当の俳優たちも「わけわからん」という状態だったようです。HBOの製作者側も同様らしい(苦笑)
話の展開通りの順で撮影を行うわけではありませんので、俳優さんたちは監督の指示に集中するだけです。
スタニス・バラシオンを演じていた俳優さんは、結局自分が撮影しているストーリーや役柄がよくわからないまま終えたそうです。
「一体、今は何を撮ってるんだ?」という感じだったらしく、役に感情移入できなかった・・・ということです。
どうりで、淡白でシラッとしたスタニスだったなぁ~と思いました(笑)
今回は、第七章でよくわからないと言われている「ウィンターフェルのライン」を解説してみようかと思います。
サンサはなぜアリアを恐れていたの?
第七章第四話、アリアはウィンターフェルに帰ってきました。
サンサとアリアの再会シーンは、とても温かいものでした。
しかし、サンサはアリアに対して何か不安視するようになった。
彼女たちが再会した地下墓所で、アリアは「リスト」を口にしました。
アリアは「殺したいリストの筆頭はサーセイ」だと言い、サンサは冗談だと受け止めましたが、ブランが「リスト」に触れた時に冗談ではなく「マジもの」だとサンサは知ったわけです。
「リストにはサーセイの他にいるのでは?もしかして私?」と、サンサはそのように勘ぐったようです。
アリアがブライエニーと剣の稽古をしている様子を見ていたサンサ。
剣術スキルが高くなっているアリアを見て、殺しの能力も高いとわかりました。
サンサの顔色が悪くなったのは、アリアに殺されるんじゃないか?という不安が益々高まったからです。
リトルフィンガーは、そんなサンサの不安を煽ることにしたようです。
なぜブライエニーを王都へ向かわせたの?
姉妹の間にブライエニーを挟んで、彼女に助けてもらえば良いとリトルフィンガーはサンサにアドバイス。
サンサにとって、信頼できるのはブライエニーです。
「彼女がもしアリアに狙われ、殺されるようなことになったら・・・」と、サンサは更に不安を募らせたようです。
ちょうどその頃、サーセイから王都へくるようにという手紙が届きました。
サンサができることは、ブライエニーをアリアから遠ざけることです。
ですから、サンサはブライエニーを代理として王都へ行かせたのだと思います。
アリアは意図的にサンサを怖がらせた
アリアはサンサが抱えている恐怖と向き合うように仕向けたことになります。
奇しくもリトルフィンガーは「自分にとって最悪の動機」を考えるとサンサにアドバイスし、彼女は自分が抱えている恐怖に向き合った。
これらのラインは巧みでしたね。
わかりにくいラインでしたが、サンサ自ら気づくような展開となっていました。
アリアはサンサにヒントを与えていたわけです。
アリアはシリオ・フォレルから「見ることと観察することは違う」と指導されていました。黒と白の館でも、ジャクェン(仮名)は観察するよう指示してました。
アリアはリトルフィンガーの企みを察知。
裏の裏をかいて、リトルフィンガーの企みに引っ掛かったフリをしながら、サンサを怖がらせて上手く誘導しました。
アリアは”顔のない男”として観察能力も高くなったようです。
サンサ個人の物語の結末
第一章でサンサは大狼レディを失いました。
それは自分の利己心、保身などで嘘をつき誤魔化したことによります。
サンサのストーリラインは、ジョフリーをフォローするため自らスタークから切り離したその時から始まりました。
レディの死は、スタークから切り離したサンサを象徴していたのでしょう(レディの死の瞬間、ブランが意識を取り戻したことも意味があると思います)
そして第七章。
第一章の時とほぼ同じ状況です。リトルフィンガーが何をやったか知った上で、自己保身のために口をつぐんでいましたが、ようやく北部や家に重きを置いて結論を出した。
サンサ自身が本来自分のあるべき場所に戻ったということだと思います。
サンサは第一章からリトルフィンガーとずっと一緒でした。
ドラマ的には、彼の死がサンサ個人の成長の物語が終わったことを示しているような気がします。
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