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最終章#1「ウィンターフェル」を解説してみる@ゲーム・オブ・スローンズ

最終章のネタバレです。
未見の方は注意。



最終章第一話は、アリアやジョンにとって再会の多いエピソードでした。
しかし、ジョンがデナーリスを伴って帰郷したことで、静かな波乱の幕開けでもありました。

サンサの心配は当たり前


多くのファンは、ジョンとデナーリスの関係に喜んでいます。しかし、暗雲がたちこめてきました。
まず、サンサによるデナーリスに向けた厳しい視線。
これは単に嫌味ではなく、サンサは人に対して「疑うこと」「信用する危険」を学んできたからです。

第七章の時、サンサは疑念をアリアに向けていました。
アリアはそれを充分知っていて、「本当の危険に気づき、利己心ではなく家と北部を優先に判断すること」の重要性に導いていました。
サンサはアリアからそれを気づかされたという流れ。
ですから今のサンサは家と北部に重きを置いています。

諸侯たちから「北の王」を宣言されたジョンは、デナーリスに跪いたことで「北の王」を自ら返上しました。
サンサは、ジョンが若く美しいデナーリスに操作されているのではないか?という心配をしているのです。
ジョンがデナーリスと同盟を組んだ理由は、北部のためか、単に自分の感情からなのか。

ここで「意地悪なサンサ」・・・と勘違いしてはいけないのです。
実際ジョンが下した判断によって諸侯たちの混乱が生じました。団結し、まとまらなくてはならない時にグラヴァー公は憤慨し去った(※グラヴァーを演じた俳優は最終章出ないそうです)
ジョンを王だと最初に主張したリアナ・モーモントも怒っています。

デナーリスとの同盟により二頭のドラゴン、穢れなき軍団、ドスラク人たちは北部へとやってきて、戦力的にはアップ。
しかし肝心の北部では不信感が高まってきていた。

当のデナーリスはジョンが北の王を返上せずとも、実際に死の軍団を見たことにより協力するつもりだったでしょう。
第七章最終話、ドラゴンピットでジョン自身の判断で「デナーリスに忠誠を誓った」と言った時、デナーリスは驚いていました。

しかしサンサは、デナーリスによってジョンは操られ出したと思っているのです。
ジョンは「堅牢な家」へ野人を救出するため出向いた時と似たような状況です。
周りから反発されても行動に移すという信念ですが、ボタンの掛け違いのようなズレは、後々影響を及ぼすかもしれません。

デナーリスは「悪者」に傾き出すかも。その最初のポイント


第一話では地味な描写ながらも、山場がありました。かなり重要であろうと思われるシーンです。
それは、サムとデナーリスの会話。

前回も書きましたが、その重要なシーン、ラインでのジョン・ブラッドリー(サム役)の演技は素晴らしかったです。

デナーリスはサムが”ターリー”と言ったことで、処刑したランディル・ターリーとディコン・ターリーの家族だと気づきました。
それでデナーリスは、ラニスター軍に加勢したランディルが自分(デナーリス)に跪かなかったため処刑したと告げます。

サムはショックを受けますがその場の雰囲気を気まずくしないよう、「弟が城を継ぐことになるし、帰りやすくなる」と言いました。
しかし、弟ディコンも同様に処刑したと告げられます。



サムはデナーリスに対し、警戒モードになったはずです。
「この人は危険だ」と。

デナーリスはミーリーンにいる時、バリスタン・セルミーから忠告されていました。ところが、デナーリスはその助言を忘れているようです。
彼女の正義は自分が中心になっているのですね。

サムは賢いので察知したのでしょう。
ショックと悲しみを隠しながら、図書室から外へと出ます。
するとサムはブランと遭遇。
ブランは「ジョンに真実を告げなくてはならない」とサムに言い、サムはジョンに真実を告げる役目を負いました。

ブランは真実を告げる役割はサムであり、このタイミングだということを既に知っていたのかもしれません。

サムはデナーリスへの警戒心が生じ、ジョンに「君はエイゴン・ターガリエンで、正当な王位継承者である」と訴えるように話しました。
ジョン・ブラッドリー自身、「サムはデナーリスが王座に就くことの危険性を察知した」と語っていました。

第七章でデナーリスはティリオンの助言を無視し、処刑を行いました。
そもそもデナーリスがドスラク人を率いてるのは、ドスラクのカールたちを虐殺したからです。穢れなき軍団も然り。
自分が嘘で手に入れた軍団に対し、最初に下した命令は「親方を殺せ」でした。

過去シーズンで小さいと思われた点が大きく膨らみ、影響を与え出すという展開になるかもしれませんね。

心優しく善人なサムがデナーリスに対して警戒し出すというのは、かなり重要なポイントであると思います。






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