裏話:第六章 #7@ゲーム・オブ・スローンズ
今回も一話のみで。
◆第六章 第七話「砕かれし者」
- ※原題は「The Broken Man」なので”壊れた者”という風になるはず。しかし第一章第四話「Cripples, Bastards, and Broken Things」での邦題:「壊れたものたち」と重なってしまうのを避けるためか、”砕かれし”という(妙な)言葉に変更せざるを得なかったと思われます(by kakinomoto)
 - その「壊れた者」は、シオン・グレイジョイ、ハウンド、ジョン・スノウを指している。(らしい)
 - オープニングクレジットの前に本編がスタートするのは4回目。今回は(ハウンド役の)ロリー・マッキャンがクレジットで表示されてしまうための回避。ハウンドが生きていたと視聴者を驚かせる意図があった。
 - 第二章でヴァリスが「権力」に関してティリオンに語ったことと、ブラザー・レイが語った「戦争に関する恐怖と苦しみ」は、GRRMが原作に於いてテーマにしている事柄。
 - GRRMはベトナム戦争によって大きな影響を与えられたと自ら語っていた。ブラザー・レイはかつて兵士だった頃、命令に従って村を焼き払い、非武装の農民を殺害したことを悔いてると語っていた。GRRMは反戦主義者である故に、戦争を賛美するようなファンタジーを嫌っている。
 - 第四章最終話、ハウンドがアリアから置き去りにされた場所は谷間だったが、ブラザー・レイに救われリヴァーランに辿り着いた(旗印なき兄弟団が現れたのでリヴァーランであるとわかる)
 - ティリオンが出ていない6番目エピソード。前回の第六話にも出ていなかった。二話続けて登場しないのは初めて。
 - 「熊の島」が初めて登場した。
 - リヴァーランの城は第三章で登場したが(キャトリンの父親の葬儀のため)、その時は城の内部のみだった。今回は城の外観全体も描写された。
 - フレイは人質になっていたエドミュア・タリーを連れ出し、城を明け渡せと脅していたが、漆黒の魚(ブラックフィッシュ)は応じようが拒否しようが甥のエドミュアは殺害されると思っていたようだ。
 - リアナ・モーモントが初めて登場した。ドラマでは混同を避けるために同じ名前の場合は変更するケースが多いが(ロバート→ロビンのように)、”リアナ・スターク”と同じ名前のままにしたのは、スターク家に対するモーモント家の忠誠心を説明せずに済むため。
 - リアナ・モーモントの母親は第一章、ロブが召集した北部の諸家の中にいた。しかし第二章では出ていないため、その間に戦死した設定にしたらしい。
 - 第三章の血染めの婚儀(レッドウェディング)で、北部軍の兵士も大量に殺害された。そこにはモーモントの兵士も含まれていたため、ジョンたちに加勢できる兵士は62人しか残されていなかったと捉えることができる。
 - ジョンは、かつてナイツウォッチの総帥だったジオー・モーモントの雑士を務めていた話をするが、ジオーから譲り受けたヴァリリア鋼の剣「ロングクロウ」には触れなかった。加勢の要請が決裂した際、モーモント家の剣を返還せよと言われることを懸念したと思われる。
 - 熊の島では女性も戦う。それは土地柄として島の外へ男性が戦争などで出て行った場合、島を守るのは女性の務めになるため。リアナの母親は有能な戦士だった。
 - ジョンとサンサが加勢依頼のため訪問したグローヴァーが言い放ったように、ロブ・スタークがヴォランティス出身のタリサと結婚したのは、政治的責任を放棄したとみなされた。愛はフレイへの反故をうやむやにできるわけではなく、政治的責任はどれほど重いのかを示した。GRRMはファンタジーと言えども、恋愛要素を強調したロマンスで現実離れな描き方は避けている。
 - このエピソードに登場したアリアは「ジャクェンではないか?」と多くのファンが予想していた。それは船員にお金の入った袋を投げる際、右手だったこと(アリアは左利き)、笑顔を浮かべながら顔を一瞬傾けるのは、ジャクェンの癖であること等の理由から。
 - ※アリアに関して、様々なセオリーが登場しまくりでした。混乱させられたファンが多かったですね(by kakinomoto)
 - ヤーラ・グレイジョイの性向はドラマのオリジナル。
 - 脚本家のブライアン・コグマンは、それぞれのサブプロットは同時進行していないと明らかにした。アリアの修行は他のプロットの時間とは繋がっていない。
 
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