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夜の王の目的は何か?@ゲーム・オブ・スローンズ

恐らく、現時点での最大の疑問であろう「夜の王の目的は何なの?」を今回は触れたいと思います。これは原作にも描かれていない点ですので、誰がどのように考えても「推論」の域を出ませんが、まぁ想像はできるということで。



原作での夜の王とドラマの夜の王は異なっているらしく、ドラマの夜の王はオリジナルとなりますので、夜の王に関する答えはD&Dの頭の中にしかありません(最終章の脚本は出来上がってるから、そこに答えがあるかもですが)
明確になってるのは、「夜の王は喋らない」ということだけです。
そして、壁を越えて南下してるという状況のみしかわかってません。

夜の王が誕生した背景

ドラマでは具体的に描いてませんが、原作からウェスタロスの歴史を紐解くと、もともとウェスタロスには森の子らが住んでいました。
一万年以上も前、ドーン経由で最初の人々がウェスタロスへ入ってきて、最初の人々と森の子らの戦(いくさ)が始まりました。
この戦は数千年も続いたようです。

その最中、森の子らは最初の人々である男を捕まえ、胸にドラゴングラスを刺し、自分たちの戦力にしました(第六章でブランが見た光景ですね)

夜の王の目的は何か?

やがて、最初の人々と森の子らは双方共に戦に疲れ、和平協定を結びます。
それ以降は互いに干渉し合わず、それぞれが暮らしていたそうです。
しかし、森の子らが作り上げたホワイトウォーカーは人間を攻撃するという目的を持ったまま、彼らは拡大していったという風に考えられます。

夜の王は映画で言うなら「ターミネーター」でしょうねぇ。
第一作目のターミネーターは、サラ・コナー殺害という目的のために過去へ送られ、その目的のために粛々と任務を遂行していく。
ターミネーター自身には意思決定はありませんが、目的のため臨機応変にあらゆることを試みます。それと似てるんじゃないか?と思います。

以上のことから、考えられる夜の王の目的は、森の子らが初期設定した「人間を殺害=人間社会終了」ではないかなぁ~?と思います。
彼らがウェスタロスを征服するのか?というと、それは違う。

人間にとって死は無になることです(ジョンもベリックもそう語っていた)
無からは権力者や奴隷は生じません。
無からは愛や憎しみは生じません。

ヴァラー・モルグリス

ヴァリリアで起きたことは森の子らによるものという理論があり、森の子らはウェスタロスも同様に壊滅させる目的があるかもしれません。
ヴァリリアは炎で滅亡しました。
ウェスタロスは氷??

オープニングクレジットは示唆している

これも理論として言われているんですが、オープニングクレジットで登場する球状アストロラーベのように、物語は繰り返していく。

人間の感覚ですと”時間”は川の流れのように捉えています。
”今”という時間もやがて遠く過ぎ去って”過去”となる。
一方、森の子らは樹木の年輪のように重なっていくように捉えているかもしれません。
その木の中に、時の全てが存在している。


たぶんですけど、ブランはウィンターフェルのウィアーウッドになりつつあるんじゃないかと。三つ目の鴉ですが、鳥の鴉になるのではなく神の木になる。

夜の王はある種、この一連の物語を最初に戻す役割があるかもしれません。
最終章は物語の最後であり始まりとなる・・・という展開なら、それはそれで叙事詩的。
原作者のGRRMは、悪と善を明確に分けることを嫌います。
ですから、夜の王も必ずしも悪という位置づけにはならないかもしれません(D&Dがどう描こうとしてるかはわかりませんが)

人間が夜の王に勝ったとします。
しかし、それで悲劇に終止符を打つわけではないのです。
権力などの人間の欲望から生じる争いは続く。
そんな「人間」を象徴しているのは、サーセイだと思います。

これらは、憶測の域を出ない単なる戯言かもしれませんが、「人間vs死の軍団」が善悪の戦いであり「いつものパターンだろ。人間が勝つに決まってる」という固定観念を少し壊してみるキッカケになったらいいなぁ~と思います。







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