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手紙は「終わりの始まり」@ゲーム・オブ・スローンズ

ネタバレです。第七章未見の方は注意。



第五話でアリアはサンサが書いた手紙を読みました。
それはリトルフィンガーが仕向けた罠でした。
アリアとサンサの間に亀裂を生じさせるためだと推測できますが、私はその手紙が結果的にリトルフィンガーへのトリガーとなってしまう気がします。

では、壮大な(笑)展開予想を。

手紙を読んだアリアはどうする?



アリアは第一章で父エダードが捕らえられた直後、シリオ・フォレルによって逃がされ、赤の王城から離れましたね。
つまり、アリアは父エダードがなぜ捕らえられ、なぜベイラー大聖堂でジョフリーを真の王だと宣言し、なぜ処刑されたかわからないままだったと思います。
そして、サンサが手紙を書いた経緯は視聴者である私たちは知っていますが、アリアはまったく知らないという見地でアリアの感情を察する必要があります。

手紙は完全にラニスター寄りで書かれていますので、アリアは腹を立てる。
今までのアリアを見ているとわかりますが、裏切りに対して敏感です。
彼女は「敵か味方か」をキッパリ分けるところがあり、サンサを問い詰めることになるでしょう。

アリアとサンサは敵対してしまうだろうか?



第一章でのアリアとサンサは、仲良し姉妹ではありませんでした。
それを心配したエダードは「家族が憎しみ合ってる時ではない。冬来たるだ。家族が協力し合っていかなければ」とアリアに言い、アリアは「本当はサンサが嫌いなわけじゃない」と言っていました。
その時の会話は、手紙の件で重要な要素になると思います。

最初はリトルフィンガーの目論見通り、二人の間に緊張感が生じると思います。
しかし、二人は腹を割って話すことができるはず。
サンサは長らく悪賢い大人に囲まれてきました。
権力のための駆け引きに利用され、生き残るため耐えることを強いられてきました。
王都では謀反者の娘として扱われ立場が低かったためです。

アリアはきっと姉の苦悩を理解することができるでしょう。

手紙はむしろリトルフィンガーの首を絞めることになる

サンサは家族の間に亀裂を生じさせようと、リトルフィンガーが手紙を仕向けたことに気づくはずです。
リトルフィンガーが今までやってきたことの悪巧みを知ってるサンサは、彼の過去をブランに調べてもらう(ブランは既に知っているかもしれない)
すると、思っていた以上にスターク家を陥れることを行ってきたと知るでしょう。
リトルフィンガーの裏切りで、父エダードが捕らえられたことも。
リトルフィンガーの数々の悪行が表沙汰になることを願います。

ではどのように二人は「混沌の梯子」からリトルフィンガーを突き落とすでしょうか?
以前、私は「月の扉」から落とされるかな?と思ってましたが、高巣城へと出向く理由がなさそうなので、残念ながら「月の扉」はなしですね(苦笑)
(ロビン・アリンはもう登場しないのでしょうかね?君主らしい姿を見たいものですが)

慣れ親しんだキャラと別れるのは一抹の寂しさはありますが、彼の最期は哀れであって欲しいです。もしかすると、アリアが「贈り物」をするかな?


ドラマ的には真の戦いに向け、リトルフィンガーのような策略者は用済みになるでしょうから、彼は恐らく第七章で「さようなら」になる可能性が大きいです。






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出会いのシーンの意味@ゲーム・オブ・スローンズ

ネタバレです。第七章未見の方は注意。



第七章第五話は、再会や初めて出会うシーンが多かったですね。
登場キャラ同士は初めて出会う相手でも、何気に繋がりがあったと出会いのシーンで改めで思い出させました。

私は「パンくず拾い」と表現していますが、「コールバック」と呼ばれているものです。
第五話は、そのコールバックが多かったです。
そういうことで、画像が多くなりますが、出会いのシーンでのコールバック。

まず、ジョンとジョラー・モーモントが顔を合わせたシーン。



ジョラーが複雑な表情を見せていた理由がわかると思います。
奴隷を売ったことでエダードに咎められたジョラーは追放され、父ジオーとも疎遠になってしまったからです。

続いて、ジョンとジェンドリーが会ったシーン。




このシーンは遡って、第一章第一話からのコールバック。




ジョンの台詞は、ロバート・バラシオンが太っていたので、父親とは違ってジェンドリーは痩せているという意味合いも込めていたと思います。
これだけならロバートとエダードの再会シーンの再現になるんですが、それで終らせませんでした。
ジェンドリーは切り替えし、ジョンに「背が低い」と言った。

このエピソードの脚本家はコメディを多く手掛けてる方だそうです。
海外の笑いのツボはわかりにくいですけど、ジョン役のキットは背が低いので「それ言ったらダメよ~!」ということをあえて台詞に盛り込んだようですね。
その後のジョンの表情は「気にしてんだから言うなよ」という感じで、チョッとコミカルな出会いのシーンとなりました。


ジョン、ジョラー、ジェンドリーを含め、イーストウォッチから北へ向かったメンバーは、それまで色々な側面で絡み合っていたことがわかると思います。
ずっと長らく別々な場所で、それぞれの話が展開してきましたが、イーストウォッチで彼らがリンクしたということです。

「昨日の敵は今日の友」






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第七章#5を解説してみる@ゲーム・オブ・スローンズ

ネタバレです。第七章未見の方は注意。



派手なアクションシーンはありませんでしたが、様々な示唆を含んだ意味深いシーンが多々あったように思います。
今回は様々な見地から、第五話を解説したいと思います。


展開に強引さや矛盾がある?

まず最初は、ファンの混乱から。
展開の速さに第五話を見終わったファンの中には、幾分混乱が生じています。
シーズンが佳境に入ってきたことと、スピードアップしていることで、プロットホール(筋立ての穴/矛盾)が多々あるのではないか?との指摘があります。
それに対し、「洞察力があれば理解できるはず」と説明されてる事柄を取り上げます。
たぶん、同じように「矛盾してるんじゃないの?」と思った方もいると思いますので。

●第二話、デナーリスがヴィセーリオンとレイガルは亡くなった兄の名をつけたという話をしていたシーンで、ジョンも「二人の兄弟を失った」と語った。
しかし、第五話でウィンターフェルから手紙を受け取り、アリアとブランが生存していることに驚いている様子だった。矛盾していないか?
                
ジョンがデナーリスに言った「死んだ二人の兄弟」はロブとリコンのことだけども、彼らの死は疑いようもない事実。しかし、アリアとブランに関しては、何の情報もなかった。
生きているのか死んでいるのか不明。もしかしたらどこかで生き延びているかもしれないと願いつつも、死んでいる可能性の方が高いと思っていたのだろう。
ジョンが手紙を受け取り、アリアとブランを「死んでいなかった」と言ったのは、そういう心理が反映されたものだったのではないか。

●イーストウォッチへ行く際、ウィンターフェルに立ち寄れば人数も確保できたはず。しかもジョンはアリアとブランに再会できる。何でウィンターフェルに立ち寄らなかった?
                 
イーストウォッチとウィンターフェルの位置を見ればわかるが、急いでいるジョンが遠回りするほどの理由がウィンターフェルにあるとは思わない。
イーストウォッチへ行くことを説明するために、北部の諸侯を集める時間などないだろう。しかも説明したところで同行者が多くなるとも限らない。

※ドラゴンストーンからイーストウォッチへ行くルート
白い線=ジョンが実際船で向かったルート
青い線=ドラゴンストーンからホワイトハーバー経由でウィンターフェルを通った場合


 ●サーセイが妊娠したということは、魔女の予言は外れてることになるが。
                 
無事に生まれて成長したらそういうことになる。
サーセイはロバートとの間に髪の黒い子が生まれたが、間もなく死んでしまった。
物語の時代、赤ん坊の死亡率は高かったので、魔女はそういう子は人数に含んでいなかったと前々から解釈されていた。
サーセイの妊娠だけでは、魔女の予言が外れているとはまだ言い切れない。

ターガリエンの血筋

ジョン・スノウが正当な「ターガリエン」であることが明確になりました。
これは第六章でブランが三つ目の鴉と共に喜びの塔へ行った際、王の楯アーサー・デインが守備していたことで示唆していました。

エダードたちが喜びの塔へやって来て、王とレイガーが死んだと告げました。
しかしアーサー・デインは、エダードに「ここから始まる」と決闘を始めた。
それに関して「なぜアーサーは自分が仕える者が死んだとわかったのに、わざわざ戦いを始めたのか?」と疑問視する人も多かったのですが、洞察力のある人は「塔の中に王位継承者がいるからアーサーは守る義務があった」と悟っていました。
ご存知の通り、塔の中には生まれたばかりのジョンがいた。

そして、今回は久しぶりのジェンドリー登場。
作家によると、第六章で再登場させるつもりだったそうですが、話の流れで無理だったので第七章に持ち越されたそうです。
ジェンドリーもまた、僅かですがターガリエンの血筋です(ロバートの祖母はターガリエンだったので)


ちなみに、ダヴォスがジェンドリーに「クローヴィスと名乗れ」と言いましたが、作家は実在した「フランク王国の国王クローヴィス」を用いたようです。
だからと、ジェンドリーが王になることを示唆してるかはわかりません。
クローヴィスは妻の影響でカトリックに改宗したことでも知られていて、現在ジェンドリーが嫌っている「光の王」を信じる流れになる?

リトルフィンガーはアリアが「顔のない男」だと気づいた?

リトルフィンガーの先祖はブレーヴォスからウェスタロスに来ました。
これは第四章でライサを殺害した後、ロイス公たちから指摘されていました。
第四話、アリアがブライエニーと剣術の稽古しましたけど、それを見ていたリトルフィンガーは、アリアの剣術がブレーヴォス式であると気づいたでしょう。
そして、ブレーヴォスと言えば「鉄の銀行」だけじゃなく「黒と白の館」

リトルフィンガーはヴァリスと同様に情報収集力があります。
双子城の件は、ウォルダー・フレイの顔をマスクのように取った少女がいたという話も含めて耳に入っていたはず。
それがアリアであったと、リトルフィンガーの中で繋がったのだと思います。
「顔のない男」になったアリアに対し、リトルフィンガーはどう対処していくのかは不明ですが、アリアはリトルフィンガーを追い詰めるのは容易ではなさそう。

ブロンはジェイミーから離れる?

彼は傭兵ですので、ラニスター家に忠誠を誓った者ではありません。
単に報酬目的で動いているだけです。
サーセイは、ティリオンがジェイミーに会うため手引きをしたブロンを敵視しているようです。そのためにブロンは赤の王城から離れる可能性があります。
(※余談:ドラマ上でサーセイとブロンが一緒のシーンがほぼ皆無なのは、演じている二人が私生活で色々あったので、撮影現場で一緒に撮影できないという条件があるため)

サーセイはとにかくジェイミーとの世界を構築したがっている(赤ちゃんの妊娠はそういう気持ちを加速させそう)
二人だけの世界という感じでしょうかね。
デナーリスが休戦を提案したことは、サーセイにとって出産に集中できる状態になるので、亡者を見る条件など大した問題ではないでしょう。
しかし、ジェイミーは亡者を見て危機感を覚えるかもしれません。

ティリオンは「死の軍団」を信じて休戦を提案したのか



信じてはいないでしょうねぇ。
半信半疑の状態だと思いますが、とにかくティリオンはこれ以上戦争を続けたくはないと思ったのではないでしょうか。
それで、ジョンが問題視している「死の軍団」とやらが七王国の脅威であるなら、それをサーセイに説明することで休戦に繋げたいと思っただけかもしれません。

彼らが実際に亡者を見て、「こりゃ人間同士で戦争してる場合じゃない」と危機感を持つ流れになるでしょうけど、サーセイはそうじゃないかもしれません。
「ピンチはチャンス」と捉えるでしょうね。


【おまけ】
ダヴォスを取り調べたシティウォッチの一人。
「見覚えがあるけど誰だっけ?」と悶々してましたが、思い出しました(苦笑)









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