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ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」をより楽しむことを目指しています。写真の合成加工作品も掲載。

夜の王の罠、そして人間に学ばせてる@ゲーム・オブ・スローンズ

第七章のネタバレです。未見の方は注意。



先日、当ブログで「夜の王はすべて知っている」にも書きましたが、やはり夜の王はブランを利用してイーストウォッチの北へジョンたちを誘き寄せた・・・という意見が多いですね。

しかし、夜の王は殺害や陥れることだけを行っているようには感じません。
振り返ると、ホワイトウォーカーと直接戦うことで人間が学ぶよう仕向けているのかも・・・と思えるところがあります。殺さずに、あえて逃がすことも。

「戦い方を知る必要があるな」byスタニス・バラシオン

第三章:
サムはジリの赤ん坊を奪いに来たホワイトウォーカーと対峙。
サムは剣で果敢に立ち向かいましたが、剣は粉々に。
しかしホワイトウォーカーはサムを払いのけただけで、殺すことはしませんでした。
それでサムは持っていたドラゴングラスを背後から刺し、ホワイトウォーカーを倒せることを知った。

第五章:
堅牢な家。
野人たちを船に乗せてる最中に夜の王が現れました。
これもジョンたちがそこへ来ることを事前に知っていて、絶妙なタイミングで現れたと言われています。

ホワイトウォーカーが現れたことで、ジョンはドラゴングラスを拾おうとします。
そのドラゴングラスに手を伸ばしていたジョンは、やはりホワイトウォーカーから払いのけられます。殺そうとするなら、そこで刺すはずです。
ホワイトウォーカーはジョンを突き飛ばしたりしながら、外に出たジョンを追いかけ、ジョンはロングクロウで応戦。
結果、ヴァリリア鋼の剣によってホワイトウォーカーを倒せることを知った。

第七章の第六話は重要なエピソードだった



ジョンが率いるグループは亡者狩りへと向かいました。
これはまさに、夜の王が誘き寄せたことです。
ブランは自分が見たヴィジョンが夜の王に見せられていたことを知らないようです。

ハウンドが炎の中で見た矢じりの形をした山。
これも夜の王が見せたことになります。
結果、ジョンやベリックらはイーストウォッチへと集まった。

彼らが最初に発見した、一人のホワイトウォーカーと少人数の亡者。
これはジョンたちにとって目的を達成できるようにと夜の王が与えた獲物であり、そして夜の王も必要なものを得るための罠でした。

ホワイトウォーカーをジョンが斬ると、亡者も一斉に崩れました。
しかし、一体だけ崩れませんでした
まるでジョンたちに「こいつを連れて行け」と言わんばかり。
ですから、一緒にいたホワイトウォーカーと繋がっていない亡者をあえて一体加えていた可能性があるとも言われてます。

その後、ジョンたちは亡者たちに追いかけられ、凍った湖の真ん中で立ち往生。


幸いにも亡者たちの重みで氷が割れ、中央へまで行けない状況となったのですが、ここで疑問を抱く人もいるようです。

「夜の王なら、湖を凍らせることなど容易ではないか?なぜ湖を取り囲んだまま亡者を待機させてたのか?」

その疑問への答えは、「夜の王はドラゴンが来るまでの時間稼ぎをしていたから

夜の王は壁を越えるためにドラゴンが必要だった。
しかも最初からヴィセーリオンを狙っていたので、地上に降りていたドロゴンを狙うことなく上空を飛んでいたヴィセーリオンを目掛けて槍を飛ばした。


人間をやみくもに殺す目的なら、最初にドロゴンに向かって槍を投げていたはずです。

次はドロゴンを狙うように槍を構えましたが、「さっさと立ち去れ」という意味もあったでしょう。槍を投げてもドロゴンには命中しないことは知っていた。
ジョンは湖に落ちましたが、タイミングよくベンジェンが現れた。
すべては計算されていたこと。
ヴィセーリオンを湖から引き上げるための鎖も予め用意していたことがわかります。

そして、やはりこの件でも、死の軍団との戦い方を人間は学びました。
ホワイトウォーカーを倒せば、それと繋がっている亡者も一緒に崩れるということ。

ブランは見たヴィジョンを詳しく理解してない

夜の王は計画性があるようです。
「ブラン=夜の王」は、ブランが腕につけられた印が大いに関係しているかもしれない。しかも、洞窟にいた三つ目の鴉はブランが印をつけられることがわかっていました。
彼の役目は、夜の王からブランが印をつられるようにすることだったのかも。

木の根が絡みついていた三つ目の鴉にできず、ブランができることは、
・壁を越えて人間の住む場所へ行けること。
・人間と直接コンタクトが取れること。



三つ目の鴉は一度たりとも「人間を救う」とは言ってません。
夜の王から斬られた三つ目の鴉は、課せられていた長い長い時を終らせてもらったのかもしれません。
森の子らは亡者に襲われましたけど、亡者は襲うことが仕事(?)ですから、ブランを無事に逃さなければなりませんでした。

さて現在のブランは自分が見ているヴィジョンが断片的であり、時間軸やその背景などは理解できていないようです(第七章時点では)

これはメリサンドルが炎の中に見ていたヴィジョンを正しく解釈できていなかったことと同じかもしれません。
スタニスを約束された王子だと思い込んでいたのと同じ。
ブランはジョンがレイガーの落とし子だと思い込んでいました。
そこへサムが登場したことで、ブランのヴィジョンと本の記録を併せていくことができるかもしれませんね。


現時点で私が想像してるのは・・・
夜の王が動き出したのは、ゴールデンカンパニーのウェスタロス上陸と何か関係があるのかなぁ~とか思ってみたりして(苦笑)





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退場して残念なキャラクターランキング@ゲーム・オブ・スローンズ

「ゲーム・オブ・スローンズ」がスタートして、67のエピソードが終りました。
「次は誰が退場するのか?」と予想するぐらい多くのキャラクターが退場したわけですが、その中でも「退場しちゃったのが残念」というキャラクターのランキングです。
今回も参考元は「Ranker」



10位
シリーン・バラシオン 第五章にて退場


9位
WUN WUN 第六章にて退場


8位
カール・ドロゴ 第一章にて退場


7位
シリオ・フォレル 第一章にて退場


6位
イグリット 第四章にて退場


5位
ロブ・スターク 第三章にて退場


4位
グレイ・ウィンド(ロブの大狼)第三章にて退場


3位
ホーダー 第六章にて退場


2位
オベリン・マーテル 第四章にて退場


そして、退場しちゃって残念だと思われているキャラクターの第1位は


エダード・スターク 第一章にて退場

やはりそうでしょうねぇ~。
死して尚、存在感が残ってるキャラクターは珍しいかも。

今回のランキングでは、「もっと活躍が見たかった」「頑張ったのに残念だ」「魅力的なキャラで好きだった」などの理由があると思います。
グレイ・ウィンドは、他の大狼(レディ、サマー、シャギードッグ)の死と違って死に際の鳴き声と屍が映り、その後も悲惨であったからでしょうね。

尚、第七章の退場者への投票数は今後増えるかもしれません。今回のランキングは第六章終了時点ということで。





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夜の王の目的は何か?@ゲーム・オブ・スローンズ

恐らく、現時点での最大の疑問であろう「夜の王の目的は何なの?」を今回は触れたいと思います。これは原作にも描かれていない点ですので、誰がどのように考えても「推論」の域を出ませんが、まぁ想像はできるということで。



原作での夜の王とドラマの夜の王は異なっているらしく、ドラマの夜の王はオリジナルとなりますので、夜の王に関する答えはD&Dの頭の中にしかありません(最終章の脚本は出来上がってるから、そこに答えがあるかもですが)
明確になってるのは、「夜の王は喋らない」ということだけです。
そして、壁を越えて南下してるという状況のみしかわかってません。

夜の王が誕生した背景

ドラマでは具体的に描いてませんが、原作からウェスタロスの歴史を紐解くと、もともとウェスタロスには森の子らが住んでいました。
一万年以上も前、ドーン経由で最初の人々がウェスタロスへ入ってきて、最初の人々と森の子らの戦(いくさ)が始まりました。
この戦は数千年も続いたようです。

その最中、森の子らは最初の人々である男を捕まえ、胸にドラゴングラスを刺し、自分たちの戦力にしました(第六章でブランが見た光景ですね)

夜の王の目的は何か?

やがて、最初の人々と森の子らは双方共に戦に疲れ、和平協定を結びます。
それ以降は互いに干渉し合わず、それぞれが暮らしていたそうです。
しかし、森の子らが作り上げたホワイトウォーカーは人間を攻撃するという目的を持ったまま、彼らは拡大していったという風に考えられます。

夜の王は映画で言うなら「ターミネーター」でしょうねぇ。
第一作目のターミネーターは、サラ・コナー殺害という目的のために過去へ送られ、その目的のために粛々と任務を遂行していく。
ターミネーター自身には意思決定はありませんが、目的のため臨機応変にあらゆることを試みます。それと似てるんじゃないか?と思います。

以上のことから、考えられる夜の王の目的は、森の子らが初期設定した「人間を殺害=人間社会終了」ではないかなぁ~?と思います。
彼らがウェスタロスを征服するのか?というと、それは違う。

人間にとって死は無になることです(ジョンもベリックもそう語っていた)
無からは権力者や奴隷は生じません。
無からは愛や憎しみは生じません。

ヴァラー・モルグリス

ヴァリリアで起きたことは森の子らによるものという理論があり、森の子らはウェスタロスも同様に壊滅させる目的があるかもしれません。
ヴァリリアは炎で滅亡しました。
ウェスタロスは氷??

オープニングクレジットは示唆している

これも理論として言われているんですが、オープニングクレジットで登場する球状アストロラーベのように、物語は繰り返していく。

人間の感覚ですと”時間”は川の流れのように捉えています。
”今”という時間もやがて遠く過ぎ去って”過去”となる。
一方、森の子らは樹木の年輪のように重なっていくように捉えているかもしれません。
その木の中に、時の全てが存在している。


たぶんですけど、ブランはウィンターフェルのウィアーウッドになりつつあるんじゃないかと。三つ目の鴉ですが、鳥の鴉になるのではなく神の木になる。

夜の王はある種、この一連の物語を最初に戻す役割があるかもしれません。
最終章は物語の最後であり始まりとなる・・・という展開なら、それはそれで叙事詩的。
原作者のGRRMは、悪と善を明確に分けることを嫌います。
ですから、夜の王も必ずしも悪という位置づけにはならないかもしれません(D&Dがどう描こうとしてるかはわかりませんが)

人間が夜の王に勝ったとします。
しかし、それで悲劇に終止符を打つわけではないのです。
権力などの人間の欲望から生じる争いは続く。
そんな「人間」を象徴しているのは、サーセイだと思います。

これらは、憶測の域を出ない単なる戯言かもしれませんが、「人間vs死の軍団」が善悪の戦いであり「いつものパターンだろ。人間が勝つに決まってる」という固定観念を少し壊してみるキッカケになったらいいなぁ~と思います。







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