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ゲーム・オブ・スローンズ 第七章#5

今回のエピソードは待ち望んでいたシーンの数々でした。
初めて顔を合わせたり、再会だったり。
今シーズンの終盤にかけて山場を迎える前の準備として、今回はどんどん話が進んでいきます。

以下はネタバレです。第七章未見の方は注意。


オープニングクレジットで、初めて「イーストウォッチ」が大きく表示されました。

◆王都とハイガーデンの間
ドロゴンの炎から水の中に逃れたジェイミーとブロンは、対岸に辿り着いた。
ドラゴン一頭だけでもこの有様なのに、あと二頭もドラゴンがいることで、まともに戦える相手ではないと痛感する。


一方、デナーリスは生き残ったラニスター側の兵士を集めた。
自分に跪くか死ぬかの選択を与え、多くの兵士は跪くもランディル・ターリーは拒否をする。少なくともサーセイはウェスタロスで生まれ育った女王であると。
ティリオンは「跪かなくとも殺す必要はない」、「北の壁へ送ればよい」、「囚人として捕らえれば考え方も変わるだろう」等々デナーリスに処刑しないよう説得するが、デナーリスは聞き入れなかった。

ドロゴンの前に連れて行かれる父の姿を見て、サムの弟ディコン・ターリーも父親と同じで跪くことを拒否したため、二人はドロゴンの炎で焼き殺された。
その有様を見たラニスター側の兵士は、恐怖によって全員跪いた。

◆王都


何とか逃げ延びたジェイミーはサーセイに会う。
ドスラク人とドラゴン相手には戦えないと訴え、デナーリスと和平するよう打診するが、サーセイは引き下がるつもりはなかった。

◆ドラゴンストーン
デナーリスがドロゴンに乗って帰ってきた。
その場にいたジョン・スノウにドロゴンは威嚇しようとしたが、おとなしくなってジョンに顔を近づけた。
ジョンは恐る恐る手を伸ばし、ドロゴンの顔に触れた。ドロゴンがジョンを受け入れたことに、デナーリスは驚く。
我が子のドラゴンが懐くジョンを見て、デナーリスは彼と更に距離感を縮めた気分?
そこへジョラー・モーモントがドラゴンストーンに到着。
灰鱗病が治ったことで再びデナーリスに仕えたいと懇願し、彼女はそれを認めた。
ジョンとジョラーの初対面。

◆ウィンターフェル
ブランはウィアーウッドから鴉に入り、北の壁の「イーストウォッチ」から北側の偵察を始めた。亡者の大群を発見し、夜の王も発見。
しかし、夜の王は鴉で偵察しているブランに気づいた。
慌てて戻ったブランは、使い鴉で「死の軍団がイーストウォッチに向かっている」と知らせるよう、メイスターに指示する。

◆知識の城
アーチメイスターを中心に、鴉の塔の修繕に関して話し合う場でサムは仕事をしていた。
その時「脚の不自由な少年が死の軍団がやってくると、使い鴉で手紙を送ってきた」という話が出た。
サムはその少年がブランだと気づき、北から生きて帰ってきたことを知る。
そして、「死の軍団」に対してまともに取り合わないメイスターたちに、その話が真実だとメイスターが警告すれば民衆は信じると訴える。
しかし、その手紙は北の方へ意識を向けさせている間に征服しようとするデナーリスの罠かもしれないと、サムの提案を一蹴する。

サムの父親と弟がデナーリスに殺された報せは届いていたが、アーチメイスターはまだサムには伝えなかった。

◆ドラゴンストーン
ティリオンはヴァリスに、ランディル・ターリーの処刑の件は仕方なかったと話す。
デナーリスは選択肢を与え、彼らは死を選んだと。
しかし、ヴァリスはティリオンに「そう信じたい」と思っているだけだと言い、デナーリスの父エイリスがリカード・スタークとブランドン・スタークを玉座の間で処刑した時の話をする。
狂王の行為を自分と切り離し、傍観していた自分を正当化しようとした経験を語る。

ジョンはウィンターフェルから手紙を受け取った。
アリアとブランが生きていることを知ったが、ブランからの「死の軍団がイーストウォッチに迫っている」との内容にジョンは焦り出す。
デナーリスは北部に自分たちが向かった場合、手薄になったドラゴンストーンをサーセイが狙うかもしれないと危惧する。

そこでティリオンは、亡者をサーセイに見せることを提案する。
サーセイに死の軍団を信じさせるため、亡者を王都へ連れて来て目の前で見せれば納得するだろうと。
そのためには、自分たちが王都へ訪れても捕らえられないようティリオンはジェイミーに話をつけることにし、王都へ潜り込むためダヴォスが同行することになった。

その亡者を連れて来る役割をジョラーが買って出たが、ジョンも一緒に北の壁の向こうへ行くとデナーリスに話す。
デナーリスは「帰る許可は出せない」と言うも、ジョンは「ここへ来たのは貴女を信じたからだ。今度は貴女が俺を信じて欲しい」と返し、デナーリスは仕方なくイーストウォッチへ行く許可を与えた。

◆ウィンターフェル
ジョンがドラゴンストーンに出向いたまま戻ってこないため、「北部にいない北の王など意味がない」と諸侯たちの間に不満が生じてきた。
谷間のロイス公もサンサのために出陣してきたとして、サンサが北の女王になるべきだという意見が出始めた。

サンサはその言葉を有難いと言いつつ、「ジョンは北部のために南下した」と訴えた。
その様子を見ていたアリアは、サンサの心根にある「特別な者になりたい」という欲求を読み取っている風だった。
サンサは「ジョンのために諸侯たちをまとめている」とアリアに言ったが、「それはジョンのためではなく、自分のためでしょ?」と、アリアはサンサに指摘する。

◆王都
密かに王都へ入り込んだティリオンとダヴォス。
ティリオンはブロンに協力してもらい、赤の王城の地下でジェイミーと再会する。
父タイウィンを殺害したティリオンに対し、ジェイミーは複雑な心境だった。そして「ここへ来た目的は何だ?」と厳しい口調でティリオンに問う。
デナーリスに勝ち目がないと痛感しているジェイミーに、ティリオンは「サーセイが条件を飲めば休戦する」と切り出す。

ダヴォスはジェンドリーを捜していた。



ジェンドリーはラニスター軍の武器を作る鍛冶屋で働いていた。
ダヴォスが現在誰に仕えてるのか知っていたジェンドリーは、すぐさまダヴォスに付いて行く。彼はこの日が来ることを待ち望み、父ロバート・バラシオンと同じ”ウォーハンマー”を武器として携えた。

ティリオンから提案された「休戦」の話をジェイミーはサーセイに伝えた。
サーセイはその提案を否定しなかった。
そして、サーセイはジェイミーの子を妊娠したと告げた。
一族のために、死の軍団であろうと、ドラゴンであろうと敵は必ず倒すという気持ちを改めて訴える。

◆ドラゴンストーン
ティリオンとダヴォスが戻ってきた。
ジョンはイーストウォッチに向かう準備を整えていた。ダヴォスに連れられたジェンドリーは、ジョンに対して壁の向こうへ行く仲間に入れて欲しいと懇願する。
ジョンと同じで落とし子であり、父親同士は友人であったということで、ジェンドリーはやる気満々。
ジョンはジェンドリーも加え、ダヴォスやジョラーと共にイーストウォッチへ向かう。

◆知識の城(オールドタウン)


サムは指示された本の写し書きに辟易していた。
ジリは細かな情報を書いている本を面白そうに読んでいて、「ラガー公子は婚姻を取り消し、違う女性とドーンで結婚した」という部分を読んでいた。
サムはとにかく死の軍団に関する情報を知りたいのに、大便の回数などのどうでもいい情報ばかりを書き写す状況に嫌気が差し、知識の城から去る決意をして図書館の本や巻物を盗んだ。
暗いうちにサムはジリとリトル・サムを伴って、オールドタウンを離れるため出発した。

◆ウィンターフェル
アリアはリトルフィンガーの動きを警戒していた。
怪しげに動いてるリトルフィンガーを密かに監視し、彼がメイスターに頼んで探させていた手紙を受け取っているところを見ていた。
リトルフィンガーは手紙の写しがないことまで確認。
そして一旦自分の部屋へ入り、出てきた。

アリアはリトルフィンガーの部屋へ侵入して、受け取った手紙を探す。
ベッドに隠してあった手紙を発見したアリアは中身を読み、部屋を出た。
ところが、リトルフィンガーは部屋から出てきたアリアを陰から見ていた。アリアが手紙を読むよう、彼は意図して隠していた。

◆イーストウォッチ
イーストウォッチへ到着したジョンたち。
そこに駐在しているトアマンドと会い、壁の向こう側へ行くという話をする。


壁の向こうへ行くにしても人数が少ないということで、トアマンドは「ここへ向かっていた連中を斥候隊が捕らえた」と話し、牢へとジョンを案内。
そこには、ミアのソロス、ベリック、ハウンドが囚われていた。
ベリックは「光の王」の導きで壁の向こうへ行く使命があると話したが、ジェンドリーは「光の王」のせいで殺されかけたと、兄弟団に不信を抱いていた。
トアマンドはジョラーの父ジオー・モーモントに酷い目に遭ったと言い、この反目し合うようなメンバーを連れて、ジョンはイーストウォッチから北へ進む。
ダヴォスはお留守番。

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場面があちこち飛ぶので、リキャップを書くのも混乱してきました(苦笑)
「デナーリスのラニスター攻撃後」から「ジョンがイーストウォッチのトンネルを抜ける」までの内容でしたが、このエピソードだけで劇中の時間がかなり経過していることになりますね。
本当に目まぐるしい展開でした。

冒頭のデナーリスはランディル・ターリーが跪かなかったことで、完全にオレナを裏切ったとみなしたようですね。
サーセイが言葉巧みに引き込み、オレナへの忠誠を裏切らせたわけではないとわかり、オレナへの裏切りに対する復讐を行った面があったように思います。
「ドラゴンでいなさい」と、オレナがデナーリスに語った通りに実行したのです。

一方で、デナーリスのジョンに「惚れたわ♪」という風な恋する乙女の表情は、今までに見せたことがなかったので、可愛かったです。
でも叔母と甥なんですよね。
まぁ、ターガリエンは血縁者でも「かまわん!」な家系ですが、彼女を愛するジョラーが戻ってきたので、複雑な恋愛模様っぽさも。

そして、第三章以来のジェンドリー登場でしたね。
ウォーハンマーを持っているのは父親ロバートとの繋がりを示すもの。
彼はロバートの息子だと知ってから、戦うための意識を強めた模様。

※ウォーハンマーで戦うロバート・バラシオン。

さて今回は、サムの場面で重要な情報が示されました。
「溺神とエイゴン」の下りで、ユーロンがドラゴンを倒せる可能性を示唆?
そしてジリは「ラガー」と読みましたが、ジョンの母リアナ・スタークは正式にレイガーと結婚していたということが明確になりました。
ジョンは落とし子ではなく、正当なターガリエン。

さりげなく驚いたのは、サーセイの妊娠。
去年の秋のリークにも「サーセイは妊娠した」とあったのですが、なぜこの期に妊娠という設定にするのか疑問でした。
もしかすると、サーセイが休戦を受け入れる理由を「妊娠したことにすれば早い」ということだったのかな?
ジェイミーに説得されて休戦に応じるような人じゃないですからねぇ。
「母親」としてのサーセイは、お腹の子を守ることが肝心ということだからでしょうか。

ウィンターフェルでは、リトルフィンガーの怪しげな動きが活発化してきたようです。
「もうブラン・スタークじゃない」と言い切っているブランは別として、リトルフィンガーが邪魔臭く思ってる存在はアリア。
そのアリアはリトルフィンガーの部屋で手紙を見つけ、読みました。
サンサが書いた手紙。

この件も去年の秋のリークにありまして、この展開について私は当ブログで、
リトルフィンガーは、アリアが手紙を偶然発見するように小細工をするらしい。
しかし、その手紙でサンサとアリアが揉める??

・・・と疑問を抱き、手紙に書いている内容が重要なのかと思い、サンサの書いた手紙の内容を調べました。それが以下です。
I write to you with a heavy heart. Our good King Robert is dead, killed from wounds he took in a boar hunt. Father has been charged with treason. He conspired with Robert's brothers against my beloved Joffrey and tried to steal his throne. The Lannisters are treating me very well and providing me with every comfort. I beg you: come to King's Landing, swear featly to King Joffrey and prevent any strife between the great house of Lannister and Stark .

ざっくりと訳しますと、 「王ロバートはイノシシ狩りの怪我がもとで亡くなりました。父上はロバートの弟たちと共謀し、最愛なるジョフリーの王座を奪おうとしたため反逆罪で拘束されました。ラニスター家は私にとても良くしてくれてます。お願い、偉大なるラニスターとスタークは争うことはしないと、王都に来て王ジョフリーへ真摯に誓って下さい」
※該当ページはタイムラインのリーク内容に繋がっているため、残りのエピソードのネタバレになる恐れがあるので、ページへのリンクを貼りません。

サンサがその手紙を書く場にはリトルフィンガーも立ち会っていたことから、内容を覚えていたことで手紙を利用したことになります。
ロブはその手紙を読んで、サーセイによって書かされたと判断し「来いと言うなら行ってやる」と北部の諸侯に集合をかけました。
キャトリンも同様に「つまりこれはサーセイの言葉ね」と、手紙はサーセイに言われた通りにサンサが書かされたことを察知していました。
アリアはその経緯がわからないから、サンサの意思で書いたと思い込む?

■関連記事 第七章#5を解説してみる
      出会いのシーンの意味     
      手紙は「終わりの始まり」


【第六話予告編】

ひぇ~~ひぇ~~!!
壁の向こうもそうだけど、アリアとサンサとの間に何が起きるの??
リトルフィンガーはサンサの味方になってくれる者がいると困る。サンサは孤独になって「頼れるのはリトルフィンガーしかいない」という風な状況にしたいわけですよね。
その思惑をスターク姉妹がぶっ壊し、「混沌の梯子」から彼を突き落として欲しい!!






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