ゲーム・オブ・スローンズ 第四章を振り返る
以下はネタバレ含んでます。
まず、第三章での主要な登場人物の退場者。
”裏切り”による退場・・・ってのが共通してますね。
・ロブ・スターク
・キャトリン・スターク
・タリサ(ロブの妻)
・ジオ・モーモント(ナイツ・ウォッチの総帥)
視点になっているのは、
王都のラニスター家(タイウィン、ジェイミー、ティリオン、サーセイ)、サンサ・スターク。
北の壁界隈でジョン・スノウとサム。
とにかく旅をするアリア・スターク。
北の壁方面に向かうブラン・スターク。
ウィンターフェルでラムジーに捕らわれたシオン・グレイジョイ。
王座を狙うスタニス・バラシオン。
あっちこっちで奴隷解放と征服を続けるデナーリス・ターガリエン。
第四章で新たに登場するのは、マーテル家の次男オベリンと彼の愛人エラリア・サンド。
第四章の冒頭、タイウィンはスターク家代々に伝わるヴァリリア鋼の剣を勝利品として手に入れ、それを溶かして新たな剣を二本作らせるところから始まります。
まさに、ラニスター家がスターク家を壊滅させた証なんですねー。
自分で直接手を下してない辺りが策士です。
唯一スターク家の生き残りであろうとタイウィンが思っているサンサは、ティリオンと婚姻させましたし。サンサが産む子はラニスターの名を継ぐ者であり、北部は手中に収めたも同然。
家名を重んじるタイウィンの誇らしげな表情で幕を開けます。
しかし、タイウィンにとって唯一の悩みは、自分の城キャスタリーロックの城主にさせたいジェイミーに更々その気がないこと。
大事な右手を失っても尚、王の楯から退くつもりがない。
王の楯ってのは、ナイツ・ウォッチ同様に妻を持たず子も作らずという誓いを立てる。
なので、ジェイミーが王の楯である以上、タイウィン直系の子孫が誕生しないことになるので、これを何とかしたい。
一方のジェイミーがそこまで王の盾に固執するのは、愛するサーセイの側に居たいからなんですね。
そのジェイミーは右手を失い、騎士として役に立たないとジョフリーからも馬鹿にされちゃう。
第一章で意気揚々としていたジェイミーの姿が懐かしく思えるほどですね。
ジョフリーは口だけは立派なことを言うガキで、ジョフリーに対して「こいつムカつくわ」と思わされる場面が次々と描かれる。
これはジョフリーとマージェリーの婚儀に起きる出来事のための前フリ。
ラニスター家のお家騒動の発端となる、ジョフリーの婚儀。
アホな催しもので来賓をドン引きさせたり、叔父のティリオンを面前で馬鹿にしたりとガキっぷりを見せるも、何者かが毒を入れたワインを飲んだジョフリーが急死。
悲しみ嘆くサーセイはティリオンが犯人だと信じて疑わず、ティリオンは王殺しの容疑で捕らえられてしまう。
その騒ぎの中、ジョフリーの命名日の祝いの席でサンサが命を救った道化の男から、リトル・フィンガーの導きで王都から脱出すると手引きをされ、一緒に逃げ出します。
当然、サンサも王殺しの共犯者としての容疑者となり、どのみち王都には居られなくなりリトル・フィンガーに全てを託して王都を脱出する。
捕らえられたティリオンは無実なんですが、感情的にティリオンを嫌ってるサーセイは悲しみを憎しみに変えることで気持ちを保ってる状態でしょうか。
タイウィンは合法的にラニスター家の恥を処分できると思っている。
ジェイミーだけがティリオンの身を案じていた。
それらを重々承知のティリオン。
そして、タイウィンはティリオンのためにジェイミーが懇願してくると読んでいた通りなのか、ジェイミーはティリオンを死刑にせず、北の壁送りにしてくれたらキャスタリーロックを継ぐと申し出てきた。
これはタイウィンの狙い通り?
タイウィンにとって一応息子であるティリオンを死なせなくても、北の壁に送ればラニスター家との関わりは消滅するわけで、ジェイミーさえ王の楯を辞めてキャスタリーロックに戻ってくれさえすればOKなんですね。
サーセイは感情的になっているため、処刑を望んでいますが。
ジェイミーは何としても弟ティリオンの命だけは救いたかった。
罪を認め慈悲を乞えば、父タイウィンは死刑にしないという約束をしたので、ジェイミーはティリオンに感情的にならずに、生き抜くことを選択するように言う。
ティリオンはジェイミーの計らいを無にしないつもりでいましたが・・・・。
裁判は次々とティリオンが犯人かのような証言をする人が続く。
ジョフリーに叔父として説教したことまで、殺意の証拠とされたり。
失望するティリオンに我を忘れさせてしまったのは、証言台に立ったシェイ。
愛するシェイの裏切りにショックと怒りで感情を露わにしたティリオンは、決闘裁判の申し出をしちゃうのです。
ジェイミーの計らいも無になってしまった。
冷静になったティリオンの後悔も先に立たず。
自分の代理として決闘してくれる者もいない。
キャトリン・スタークに捕まった時、高巣城での決闘裁判の時に代理として戦ってくれたブロンからも、相手がマウンテン(グレガー・クレゲイン)だからと断られてしまう。
万事休すかと思われたが、ラニスター家やマウンテンに姉と甥・姪を殺されたマーテル家のオベリンが代理で決闘をすると申し出てきたのです。
「借りを返すのはラニスターだけじゃない」
こうして、決闘裁判が始まる。
「この恨み晴らさでおくべきかぁ~」のオベリンによってマウンテンは刺されて倒れる・・・しかし、姉を殺した罪を多くの人の面前で言わせようとマウンテンにトドメを刺さなかったばかりに、オベリンはちょっと油断した隙にマウンテンから頭をブシャーと潰されちゃう。
これでティリオンの死刑が確定。
この「ラニスターのお家騒動」は長いので、この続きは後日。
ラニスター家にとって、これらの出来事はその後に大きな影響を与える重要なエピソードとなります。
そして、王都から逃げたサンサも更なる苦難の道が待ち受けているのですね。
北の壁はそんな王都の騒ぎどころの話ではなく、長いこと敵対していたナイツ・ウォッチと野人とのバトルが開始されようとしています。
第四章はけっこう中身が濃いですね。
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