awesome的な

ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」をより楽しむことを目指しています。写真の合成加工作品も掲載。

「リーク」と称する中身に抜け落ちていること@ゲーム・オブ・スローンズ

第八章の放送がまだまだ先。
それで「リーク」と称するものが色々出回っています。
本物か偽物かわかりませんが、今までの伏線のオチが集結するはずにも関わらず、抜け落ちているものが多いです。



「リーク」と称するものをいくつか読み、当ブログでも一部紹介しました。
しかし、それらの中身には物語の最も肝心な「テーマは何か?」という視点がありません。誰が生き残るのか、死の軍団を誰が倒すのか――という視点のみです。

リークと称するものはテーマを設定していない


確かにドラマは「鉄の玉座を奪い合う話」という感じでスタートしました。
権力の争いですね。
そこへ死の軍団の脅威が加わったという流れですので、所謂「英雄がそれらを打破する」という風なオチへと向かっているような印象も受けます。

当ブログでも複数回触れましたが、ドラマはホワイトウォーカーによるシンボルからスタートしました。
その後、劇中で何度かスパイラルやサークルを示す描写がありました。
そして第七章では、洞窟に描かれたシンボルなどの絵が登場。
多くのリークは、そのシンボルに繋がることに触れていません。

これらの点と点が第八章で「線」となる必要があります。
ドラマで描かれてきた事象も結末までに、「それは繋がっていたのか」と納得する必要があります。
各キャラクターの上辺のストーリーラインだけではなく、「ここに繋がっていたのだ」というオチは大事なことです。

そういうことで、とりあえず私が読んだリークと称しているものの中に、そういった点で納得できるオチが含まれているものはありません。

物語は「気候変動がテーマではないか?」という説


セオリーの中には、「φ」に似た形のシンボルから「バランス」や「調和」をテーマにしているのではないか?というものが前々からありました。
「氷」と「炎」は対極的な位置づけであり、バランスを取ることが重要だろうと。そのバランスを象徴しているのがジョン・スノウであるとしています。

中には、ホワイトウォーカーは気候変動の「偶像化」「メタファー」では?という意見があります。



ウェスタロスは森の子らが自然と共存していた土地でした。
しかし最初の人々が上陸し、神の木を伐採したり森の子らを虐げ、環境を破壊し続けてきました。「長き夜」の後、ウェスタロスへ上陸したアンダル人も同様です。

戦争などは環境破壊の最たる行為であり、ドラゴン、鬼火は大量破壊兵器です。
そういう意味で環境バランスが崩れ出し、夜の王が動き出したんじゃないか~?と私個人は捉えています。

ウェスタロスには今、大きなドラゴンと鬼火が同時に存在しています。
それが要因で夜の王が動き出したとしたら?



「火」のパワーが増大し「氷」のパワーの増大に繋がったということでしょうかね。バランスを取ろうとする自然の働きなのかも。

リアルな私たちの世界は地球温暖化や環境破壊といった観点に立ち、様々な取り組みを行い始めています。
しかしもう既に、環境破壊によって暮らせない土地となり、人々が難民化しているケースが生じています(環境難民)
※2050年までに環境難民は数億~10億人レベルに達するという話も。

ドラマに於いても「人間が住める場所ではなくなった」ということで、マンス・レイダーは野人たちをまとめ、壁を越えさせようとした。
つまり、野人たちは環境難民と同じ。

第七章は目前の危機に無関心な人を浮き彫りにした


「ゲーム・オブ・スローンズ」第七章で、危機感を募らせているサムに対し、アーチメイスターはこのように言いました。

サムは差し迫っている問題に取り組んで欲しいと懇願しましたが、足蹴にされてしまった。
メイスターたちは、それよりも「鴉の小屋の修繕」について話し合うという温度差が描かれました。

サーセイも亡者を見せられ怯えはしたものの、そんなことよりも自分の権力や地位を保持・拡大することにしか興味はありません。
そういうことで、第七章は「目前の危機」に対する、「権力者」「知識者」の受け取り方の違いを描いてきた側面があるように思います。
ドラマ同様に気候変動に関して、リアル社会でも社会情勢や政治経済に比べ関心の薄さはあります。

ドラマに目を向けると、第一章でホワイトウォーカーに遭遇したナイツウォッチの「ホワイトウォーカーを見た」という言葉はかき消されました。
メイスター・エイモンが亡者出現により、危機を伝えるため各諸家に送った手紙も握り潰されました。

そして、鉄の玉座を巡る権力争いに人々は巻き込まれていった。北からの危機など気にもしていられない状況が続きました。
第一章からずっと描いてきたことがそれです。

「堅牢な家」で起きたことは周知されていません。七王国の人々にとって、サーセイが大聖堂を吹っ飛ばしたことの方が一大事でしょう。

そして視聴者も「鉄の玉座は誰が最終的に座るか」「夜の王を倒すのは誰か」「生き残るキャラクターは誰か」ということしか焦点を当てていません。
ですから、その方向に沿ったリーク内容であることに気づくと思います。

壮大なドラマには壮大なテーマが込められるはずです。
フィクションでファンタジー要素の強いドラマでありながら、現実社会に生きる私たちにも繋がることが最後に展開されるんじゃないかなぁ~と、私は思います。










★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜★