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ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」をより楽しむことを目指しています。写真の合成加工作品も掲載。

衣装で表現している心理@ゲーム・オブ・スローンズ

第七章のネタバレを含んでいます。未見の方は注意。

衣装デザイナーのクラプトンさんは、常々「衣装も物語の一部」と語っています。
単にキャラクターを着飾るためのデザインではなく、各々のキャラクターの長い旅路に於ける心理や変化、状況を示しているんですね。

今回はサンサとアリアの衣装について。

サンサの衣装




第四章で王都から脱出し、高巣城から出てウィンターフェルへ向かう辺りから、サンサは黒っぽい衣装に変化しました。
高巣城でリトルフィンガーを救ったサンサは、その瞬間から物語に於いて重要なキャラクターとしての位置づけとなり、黒っぽい衣装はそれとリンクしています。

まず、ウィンターフェルに戻った時の衣装。
胸元に大きなペンダントを着けてます。
そのペンダントに繋がっているチェーンの先は””のようなものが付いていました。
それは、アリアの”ニードル”と重ねているそうで、自分を守るための小さな武器。

第七章の衣装でも同じくチェーンの先に付いています。


そして、当ブログで紹介した「第七章のみどころ」でも記載しましたが、サンサは二度と痛めつけられたくないという心理も衣装で表現しているそうです。

では、少し戻って第六章の衣装。


胸元に狼の刺繍が施されています。この時の衣装は濃い青(濃紺ですかね)
サンサは自分が「スターク」であることを強く認識し、「もう逃げも隠れもしない」という意味合いの刺繍だそうです。
ウィンターフェルを必ず奪回してみせるという決意の表れで、第六章のサンサは誰よりも「スターク」そのものとなっています。

――ちなみに、
第三章でティリオンとの婚儀で着ていたドレス。
獅子と狼、そして”ざくろ”も刺繍されていて、獅子が狼を身ごもらせることを表現していたんだそうですよ。
そして黄金色の鎖に拘束されるという風な感じのデザインだったそうで、凄い意味のドレスだったんだなぁ~と驚き。

アリアの衣装


エダードの処刑後、アリアは王都を離れた時からずっと同じ服を着ていました。
男の子の服装。
そして第五章で黒と白の館に到着して間もなく衣装が変わりましたが、アリアは父の死後からずっと「自分の服ではない」状態が続いていたのです。

衣装では長らくアリアを「誰でもない者」として表現していたということです。

そんなアリアは第七章でウィンターフェルに戻ってきました。
旅をしていた時の衣装とも異なり、ようやく「アリア自身の衣装」に辿り着いたことになります。


しかし、アリアの衣装には「スターク」を感じさせるものを排除したそうです。
狼の刺繍も毛皮も用いられていません。
彼女は「顔のない男」「誰でもない者」であり、どこにも属していないことを表現しているそうですよ。

衣装は機能重視で、左利きのアリアが左腕を自由に動かすことができ、素早くニードルを抜くことが可能になるようなデザイン。

第七章でアリアはサンサにヴァリリアの短剣を手渡すシーンがありましたが、アリアはサンサの武器になることを表明したことにもなります。
サンサは政治力、アリアは武力。
二人が合わさることで、より強力になるということだと思います。

何気ない衣装に隔されていたポイント


第七章で一旦ウェスタロスから離れることにしたメリサンドル。
ドラゴンストーンにて、ヴァリスとの会話がありました。
その時のメリサンドルは厚地の衣装であり、彼女のパワーが落ちてきていることを示していたそうです。


言われてみると、確かに衣装の生地が厚手のような感じですね。
以前の「ドヤ顔」な頃のメリサンドル。
雪が降る寒い中でも胸を開いた衣装を着ていましたね。



さて最後になりますが、赤の王城の女性使用人。
第七章では、このようなスタイルに変わっていて驚いた方もいるでしょう。


使用人の衣装や髪形の変化は以前からあり、誰の影響を受けているかを如実に表してきたそうです。今回は女王になったサーセイから影響を受けたというスタイルです(ショートの髪型も同様)

ロバート・バラシオンが王だった頃の第一章から、意識して女性使用人のスタイルを見ているとわかります。
マージェリーから影響を受けたスタイルもありましたし。
これは、如何に権力者が多くの人々に影響を与えるかを示しているものだそうです。

ちなみに、第七章で登場した女性使用人を演じてた方は毎シーズン登場していました。
わかりやすいシーンで言えば、第二章でサンサが初潮を迎え、シェイと二人でマットを裏返そうとしてるのを目撃した使用人。
第六章最終話、サーセイの身支度を整えていた使用人。
第七章で登場した使用人と同じ役者さんです。

衣装、髪型、メイクが異なりますのでパッと見で気づきませんけど、再度見る機会がありましたらチェックしてみて下さい。








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