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メリサンドルに対する疑問@ゲーム・オブ・スローンズ

前回、「メリサンドルを考察してみる」でも書きましたが、もう少し踏み込んでみたいと思います。以下はネタバレ含んでいます。
第六章未見の方は注意。


前回、彼女は”数百歳”であろうと書きました。
一説によると400歳ぐらいではなかろうか?ということです。
そして、彼女はよく「私は奴隷だった」と語っていましたね。
もしかすると、ヴァリリアの生き残りなのではないか?という話です。

そう言えば、ジャクェンが「顔のない男」の始まりをアリアに話していました。
その「顔のない男」もヴァリリアの奴隷たちによって始まり、やがてブレーヴォスに渡って黒と白の館を造ったと言ってましたね。

さて、たぶん多くの方が思ってる疑問を挙げてみたいと思います。

◆なぜメリサンドルは、スタニス・バラシオンを約束の王子だと信じたの?


ちょっと調べてみましたけど、明確な答えは本にも記載されていないようです。
海外のファンもその疑問を投げかけていて、意見の中で「炎の中に見えたものは全貌を具体的に示してるものではなく、断片的なものが示され、そこで主観的な判断をした」というのがあるんですが、「炎の中でドラゴンストーン城を見たのかもしれない」という意見に私も同意。
それで、城主であるスタニス・バラシオンを「約束の王子」だと思い込んだ可能性が高いですね。
スタニスにすれば、「あなたは特別な存在。あなたこそが王である」と言われたら満更ではないですし、その言葉を信じたくなりますわな。



彼女はそれ以降、スタニスが約束の王子だと思い込んでいる上で炎を見ていたわけです。
炎の中にスタニス自体が映し出されてなくても、重要なメッセージはすべて「スタニスが~」という風にバイアスがかかっていたんだと思われます。
まぁ、結果的にスタニスを通じてジョン・スノウに出会ったわけですが(凄い遠回り)

スタニスが黒の城に滞在していた時、サムがドラゴングラスでホワイトウォーカーを殺したことに関して話をしてるシーンがありました。
サムが「ドラゴンストーンは黒曜石で・・・」と言うと、スタニスは「知ってる。私の城にあるからな」と言ってましたね。
ですから、ドラゴンストーン城を炎の中で見た際に、どんな解釈をするかが重要だったと思います。ちなみに、その城でデナーリスは生まれました。

◆ジェンドリーの血を使った呪いの儀式の際、なぜスタニスはベイロン・グレイジョイの名も言ったの?

ロブ・スタークが北の王を宣言したのと同じで、ベイロン・グレイジョイも鉄諸島の王を宣言したのではないか?という見方が濃厚です(ドラマではそういうシーンはありませんが)
王を宣言したベイロンがウィンターフェルだけではなく、本土の海岸沿いを襲撃し始めたことを重く見たと考えられるそうです。

あと、スタニスが最短距離で王都を攻め込むにはブラックウォーターから攻めるしかなく、それには船が必要になってきます。
だからダヴォスは友人の海賊に協力を要請してましたね。
そういう流れで、ベイロン・グレイジョイにも船を出してくれるよう頼んだけれど、断られたための腹いせという意見も。

◆で、結局その呪いのせいでロブたちは死んだの?

ロブやジョフリーの死は呪いが原因ではなく、他の要因があったことはドラマを見ていればわかります。
ロブは裏切ったルース・ボルトンにトドメを刺されました。そのボルトンがウィンターフェルの領主になり、北部総督を名乗り出した。
結局、スタニスは(ロブを殺してくれた貢献者?)ボルトンと戦うことになった。

ジョンに「ロブの敵を討たないか?」と誘い込んでいましたけどね。自分でロブを呪っておいて、何言ってんだよとツッコミ上等な展開でしたが。
しかも戦う前から既にスタニスはズタボロでした。
この因果関係からしたら、むしろ呪いによって自分に返ってきたと思えます。
レンリーの王の楯だったブライエニーにトドメを刺されたわけですし。

そしてジョフリー。
ジョフリーには弟トメンがいます。
ジョフリーは望み通り死にましたが、トメンが王に即位。
「落し子でロバートの子ではないヤツが王座に就いてるのは許せん」という理由での呪いだったと思いますが、そもそもジョフリーだけ呪っても意味なし。

ベイロン・グレイジョイも死にましたが、スタニスの死後です。
・・・ということで、ヒルを使った呪いの効果はなかったと言うべき。

◆シリーンを火炙りにした翌日、半数の兵士が逃げ出したと聞いたメリサンドルは、なぜとっとと北の壁に戻ったの?

これは、自分の解釈(スタニスが約束の王子だと捉えたこと)を間違えたんだと自覚したからでしょうね。
彼女がその報せを聞いた直後の落胆した表情がすべてを物語っていますね。


メリサンドルは炎の中にボルトンの旗が燃えるところを見た。
光の王はボルトンが戦で負けることを示唆しました。それは正しかった。
しかし、スタニスというバイアスがかかったままで、戦の勝利を炎の中に見れば、「スタニスが勝利する」と捉えてしまいます。
自信が総崩れしたメリサンドルがウィンターフェルの向こう側へ行くより、北の壁に戻ったことは自然だと思います。でも、北の壁に戻ったのは光の王の導きだったかもしれませんね。
ジョンの蘇りのために。







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