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ゲーム・オブ・スローンズ 第二章を振り返る

先日「ゲーム・オブ・スローンズ 第二章のちょっとまとめ」に、第二章での主な登場人物について書きました。

以下は思い切りネタバレを含みます。


第二章はなんとなく「裏切り」「反目」「反乱」と「忠実」「忠誠」の間で、緩やかに振れてるような展開だったのではないかな?と思います。
ファンタジーと言えども、登場しているのは人間。
しかも戦時ですから、何が自分らの大義であるか?ということが重要であり、リアル社会と同じように政は情ではなく「何が自分たちにとって利益となるか?」も重要です。
国際社会で同盟を結んだり、様々な条約を締結することと同じ。

リアル社会でも政治は「国益」を優先に考えねばなりません。
その国益には当然、国民にとっての利益も含みます。国を成してるのは国民だからです。

このドラマのように、リアル社会でも過去に大戦が起こりました。
まさに国と国の駆け引きが戦前・戦時中・戦後にありましたね。
相手を信じて裏切られ~ってのは、日本がそうだったのです。ソ連に裏切られ、北方領土を奪われてしまった。

ドラマでは、シオンに裏切られたロブ。
船の調達を父親ベイロン・グレイジョイに懇願してくるとシオンはロブに提案し、ロブはそれを許可する。
ところが、父親に見下されたシオンは自分を認めさせようとし、独断でウィンターフェルを侵略。
ロブに誓いを立てたはずのシオンの裏切りによって、ロブの城が奪われてしまった。

そして、戦で大事なのは「一致団結する」こと。
どこの国でも脱走兵が重罪となって処罰されますね。要は国家を裏切るという行為だからです。
それに、軍の命令は絶対に服従なんですよ。
自分勝手な判断で行動してはならない。

ドラマに話を戻すと、勝手な行動を取った・・・という人物はロブの母親キャトリン。
彼女は捕虜として捕らえていた、ラニスター家の長男ジェイミーを解放してしまった。
リトル・フィンガーの言葉を信じてしまったんですねぇ。
そのリトル・フィンガーという男は、何を企んでるのかわからず怖い登場人物のひとり。
ジェイミーには、王都に帰す代わりに残ってる娘のサンサとアリアを解放するよう命じるんですが、これが大誤算なのです。

ロブがシオンを鉄諸島に戻したことも誤算ですし、自らの結婚も軍の結束を壊してしまうことになるんです。
北部の軍はエダードの敵を討つために出陣したわけですが、戦略的に双子城が重要地点になると判断し、そのためにはフレイ家と手を組む必要が出た。
両家の話し合いにより、ロブがウォルダー・フレイの娘と結婚すれば手を組むという条件をウォルダーが提示し、ロブは戦のためにと承諾する。
しかぁ~し、ロブはタリサという女性と出会い恋に落ち、なんとフレイとの約束を反故にしてしまってタリサと結婚(余談ですがタリサ役の女優さんはチャップリンのお孫さん)

部下たちは「おい!!」ってなりますわな。
ウィンターフェルもシオンに奪われてるというのに、「こいつ何やってんだよ~」と。
息子をジェイミーに殺されたカースタークやルース・ボルトンは、ロブに対して冷ややかになっていく。
これが第三章では、どのようになっていくか?

さて、このドラマはいくつも視点があるので全部書ききれないんですが、サンサの身の上も複雑になっていくんですね。
まず、レンリー・バラシオンの妻だったタイレル家のマージェリーの登場により、サンサは婚約を破棄される(サンサはこれを喜ぶんです)
恐らく、リトル・フィンガーの差し金。
裕福なタイレル家と手を結ぶことはタイウィン・ラニスターも歓迎。

ブラック・ウォーターの戦いで、ラニスターも参戦しスタニスが敗北。
王都にやってきたタイウィンが王の手となり、ジョフリーをはじめ、すべてをコントロールし始めるんですね。実質の権力者はジョフリーではなくタイウィン。
タイウィンがやってくるまで代理の王の手を務めていたティリオンは戦で負傷し、王の手を解雇され小さな部屋に押し込められてしまう。

アリアは王都から遠く離れ何だかんだありますが、謎の男ジャクェン・フ=ガーと出会う。
名前を言っただけでチャッチャと殺してしまう男で、今後はまた登場するのかしら?と期待が高まりました。

シオンに殺害されたと思われてたブランとリコンは、オシャとホーダーと共に北へ向かうためウィンターフェルを後にする。
ブランは塔から突き落とされてから、特殊な能力が出現し始める。

ジョン・スノウは壁の向こう側へ偵察隊のメンバーとして向かうも、冷酷になり切れないがために野人の女イグリットを殺すことができず、いいようにあしらわれて野人に捕まってしまう。
自分のせいで野人に捕らわれてしまった”二本指”から、野人のスパイになるよう仕向けられる。
二本指はジョンがナイツウォッチを裏切って野人の仲間になることを信じさせるため、自らジョンに殺される役割を果たす。

タイウィンを見ていると、如何に戦時下では自分らを優位にしていくか?という戦略と判断力に長けてる人物であるとわかります。
ティリオンには冷酷な態度のタイウィンですけど、アリアがハレンホールで捕らわれ酌取りとして傍で働かせていた時は、冷酷さも少し緩和していたのが印象的でした。
堅物な親父には違いないんですが、他愛もないお喋りを楽しんでいるようでした。

あと、ターガリエン家のデナーリスですね。
ドロゴが死んだ後、王座奪還どころの状態じゃなくなり、僅かに残った部族を率いて赤い荒地を歩んでいた。
部族の人間、馬やドラゴンまでも餓えや渇きで弱っていく。
そして、どこかに町や村はないかと送りだした斥候が、商人の町クァースで「ドラゴンの母を歓迎する」というメッセージを持って戻ってくる。
そのクァースでの出来事は、デナーリスにとって自分の「目的」を明確にし、そのためには冷酷さも必要であると自覚していきます。

ジョラー・モーモントが言っていた、「カラザール人は名のある者に付くのではなく、強い者に付くのだ」という言葉が何か重要な気がします。
これはロブの周辺でも言えることです。
そして、タイウィンもそれは充分自覚しているからこそ、自分の家名「ラニスター」の名を汚させない。強くなければ家名は何の意味もなさないと知っているんでしょう。
腕力の強さばかりじゃなく、戦略的な強さも含めて。

最後に、「冬来たる」でホワイト・ウォーカーの登場。
本当の敵が襲い掛かってくるぞ~というところで第二章は終わる。







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