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ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」をより楽しむことを目指しています。写真の合成加工作品も掲載。

MGS:「絶対敵はいない、相対敵でしかない」

Youtubeでもそうですが、国内外問わず「MGS」関連のコメントには必ずと言っていいほど、KONAMIバッシングが繰り広げられています。

そりゃ、気持ちはわからないでもありません。
ファンだからこそ許せないって感情も。



でも「PWのような会話がMGSVでなくなったのはKONAMIのせいだ」というコメントを見たときは唖然としました。
GZをやってないのかよと。
ラストの展開でMBは海に沈んだ。
カズも身体の一部を失った。

それでも尚、PWの時のようなお茶目な会話を望んでいたのかと。しかもKONAMIがそれを許さなかった?
呆れてものが言えない。
英語版でデイビッドさんを降板させ、ハリウッド俳優のキーファー・サザーランドにオファー出して、台詞を著しく減らしたのもKONAMIなのか?

私が残念に思うのは、「MGS4」のラストのメッセージがファンたちに届いていなかった・・・ということです。
ビッグボスは最期にようやくザ・ボスが伝えたかった真意を悟りました。
「ありのまま、互いを尊重し合うことが大事だ」

納得できないのに歩み寄って仲良しになれってことではありません。
綺麗ごとも言うつもりはありませんが、ガンジーはこう言いました。

弱い者ほど相手を許すことができない。

許すということは強さの証だ。

MGS4のラスト、ビッグボスとソリッドは”ノーサイド”になりました。仲良く和解したわけじゃない。
中立的になったということです。

ビッグボス自らデイビッド(ソリッド)に「スネーク」のコードネームをつけ、その時からソリッドのミッションが始まったようなもの。
「もう蛇はいらない…」とは、ミッション完了をビッグボスが告げたことになるんでしょう。
FOX HOUNDの司令官としてのビッグボスではないけれど、ようやくソリッドの呪縛が解かれた。

その言葉を聞いた直後、ソリッドはビッグボスが落とした葉巻を拾って火を点け、ビッグボスに咥えさせた。
味方ではないが、敵でもなくなった。

しかしそのシーンを見ていたはずのファンは、いつまでもKONAMIを敵対し続けている。傍から見てると醜いったらありゃしない。
誰かに陶酔し祀り上げ、敵視するものに向かってバッシング。
ネット上では賛同者がコメントに「イイネ」しまくる。
同調する仲間意識からか、更にバッシングコメントが溢れ出す。
まるでファシズムです。

ビッグボスをイコンに祀り上げ、世界統一を目指したサイファー(ゼロ)。
そして意図せずとも、カリスマ的な偉大さにより、部下たちの「偉大なものに帰属している」という帰属欲求を満たしたビッグボス。
両者共にやってきたことは、まさしくファシズムに通じるものです。

そういう意味で、「俺は英雄じゃない」と言い続け、単独主義を貫いたソリッドがMGSに於いて実質主人公であることの重要性がわかると思いますよ。

人が容易にファシズムとなる心理は「サードウェイブ実験」を調べて下さい。
そして、その実験の実話を基にしたドイツ映画「ザ・ウェイブ」を見て下さい。
誰かに憧れたり陶酔することはありますが、それだけでは済まない集団心理の恐ろしさです。


「これは戦争だ」と言うファンまでいる。
――皮肉なものよね。



【おまけ】
MGSファンは泣けるかも(?)

「あんたと同じで名はない」
「俺の名はデイビッドだ」







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