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ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」をより楽しむことを目指しています。写真の合成加工作品も掲載。

MGSをプレーした人へ「現実はゲームより奇なり」

MGSシリーズのPWで、ビッグボスは自分たち武力組織の抑止力として核を保有しました。ゲームでの時代設定は「冷戦」
大国アメリカとソ連が互いに核ミサイルを向けつつ、それが核戦争への抑止力となっていた・・・という時代です。

PWでビッグボスは既に悪に堕ちていた


ビッグボスたちの組織は国家ではありません。
核を秘密裏に保有し、イザという時に表に出すというやり方での抑止力。
プレーヤーの中でも「核を保有すると選択したビッグボスに幻滅した」という意見がありますが、ビッグボスに陶酔してる人はコトの重大さに気づかないらしい。

海外ファンの中にも「ビッグボスはPWで既に悪に堕ちていた」と指摘している人がいます。
核保有、そして少年兵(チコ)の容認。
ビッグボスはザ・ボスとは別の生き方を選んだことでバンダナを捨てた。
そして戦士のための国家である「アウターヘブン」を目指す。
それがトンデモないことだということに気づかない人たちがいる。

PW自体が明るい雰囲気の楽しいゲームになっていたことで、ビッグボスがやろうとしてることを肯定的に受け止めることになってしまった。

この時、ビッグボスは道を外してしまったんですよ。
何故気づかない?

結果的に、MGSV:GZでは「核査察団」と偽ったXOFによってマザーベースが破壊されました。
実はPWでパスに直接指示してたのはスカルフェイスだったかもしれません(彼女はゼロと話してるのかどうか不安になってるのがテープで明かされてました)

そのPWでパスが失敗したことで、XOF直々に動き出したと思えます。

ゲーム内での核廃棄だけで平和気取り


ゲーム(オンライン?)では、世界中にある核を廃棄するというものが行われていたようですね。核の脅威、そして「核は持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則に意識を向ける点では有意義なことだと思います。

世界中から核兵器がなくなった時のイベントは動画で見ました。
カズが訴えていた言葉も重みはありました。
しかし現実に目を向ければ、核保有国は存在してますからね。アメリカ人などのプレーヤーは、自国が核保有国です。
どう感じたのでしょう?
そこが肝心ではないですか?

さて、日本人プレーヤーはあのイベントをポエマーみたいに「平和」云々と語り出してる人もいます。日本には平和憲法があるから~とでも思ってるのでしょうか?
憲法が国家の完全なる盾になってくれるとでも?

日本は海に囲まれた国。
そのため、自衛の観点でも海が要です。
脅威が日本国土に及んだ時には、ほぼ手遅れだとみなされてるそうです。
海上自衛隊が世界でも最強と言われるのは、とにかく海上で(空域も含め)阻止することが最重要なことだからです。

それとすぐ間近にある危機に、どれほど目を向けているんだろう?と思える意見も多々ありますね。
ビッグボスが率いる「武力組織」「傭兵組織」とは違いますが、似たような存在が日本の隣にあるってことを知ってか、知らずか。

ここに来て、「北朝鮮はSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の試験に成功」というニュースが報じられました。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/10/post-13121.php
そのSLBMは核搭載も可能だそうで。
「国連安全保障理事会関連決議?何それ」な感じですねぇ。

日本は射程圏内にすっぽり入ってます。
しかも探知しにくく迎撃も困難だそうです。
これが現実。

「武器を必要としない世界」…私は勿論ですが、私の息子さえも生きている間に叶うことはなさそうです。

ポエマー気取りで「次世代に伝えていくことが…」などと言う人、もっと世界情勢を知ろうとして欲しいですね。
たった今、紛争で亡くなっていく人だって存在してる。
中東、アフリカなどは紛争・内戦が続いてます。
まずは関心を向けるところから始めて欲しい。
今起きている現実を知らず綺麗ごとを並べるだけで、次世代に何を伝えようっていうんだか。

MGSがキッカケで世界情勢や歴史に興味を持った方へ


一方で、MGSがキッカケとなって世界情勢や歴史に関心を持ち出す人もいるみたいですね。MGSは1964年から2014年の50年間を描いています。
冷戦時代は第二次世界大戦から繋がっていたことです。
日本が”大東亜戦争”を引き起こした理由、それを快く思わなかったアメリカ。当時のアメリカ政府の内情(共産主義勢力が政権を握っていた)など、これらは全て繋がっています。

そして、スカルフェイスが語っていた「如何に言語が支配するためのツールであるか」という点も、キリスト教カトリックであるイエズス会が行ってきたことを調べるといいです。
ポルトガルとスペインのイエズス会は布教と称し世界を巡りました。それは植民地政策の一環でした。
キリスト教国家ブラジルがポルトガル語なのは、イエズス会が植民地政策を行ったためです。

アジア諸国の中では、この時に植民地支配された国が多い。
そのイエズス会は日本で上手くいかず、武力による日本布教が推し進められようとしていたそうです。
そこまで強気になったのはスペインの「無敵艦隊」の母体であったキリスト教軍の軍事力があったから。
豊臣秀吉はこういう危機から上手く対処してきたことがわかります。

MGSに目を向けると、サイファー(ゼロ)が目指したのは、このイエズス会に於ける「世界征服」と重なります。そしてビッグボス率いる国境なき軍隊は「キリスト教軍」となる。
スカルフェイスはそれらを潰しにかかったわけです。
必ずしも彼の考えは「悪」とは言い難いと私は思ってます。
手段が悪かった。

で、ゼロが目指したこと。
ゲームでは打ち砕かれましたが、現実では既に実現されてる・・・かもね。

「我々はアメリカに住んでる。アメリカ最高だ!」と皮肉った歌があります。
ドイツのバンド”ラムシュタイン”の「アメリカ」という曲です。
このバンドは英語に媚を売らず、母国語であるドイツ語で歌っていながら珍しく世界中で人気。

ギターを担当してるリヒャルトはこう言いました。
アメリカ人は英語しか話せないくせに偉そうにしている。英語圏外の国を訪れている時でさえ、相手も英語を話すべきだと思ってるからな」

現実はゲームより奇なり。






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もしもMGSシリーズをリメイクするなら…

MGSシリーズのリメイクを望む人は、国内外問わず多いですよね。
特に初期作品。
一番人気はMGS1なのかな?
シャドーモセス島での潜入は「MGSV:GZ」並みにしたら面白いかも。

あとは、「メタルギア」と「メタルギア2」も多いような。

私はですねー、オープンワールドなゲームにしやすい「MGS3」がリメイクされたら良いなぁ~って思います。

まぁ、小島さん抜きでKONAMIが出せるとも思えませんけどね(苦笑)
「もしも可能ならば…」という願望ですから。

オープンワールドに近い一本道にはなるでしょうが、そもそもMGS3ってマップは広いですからね。

ジャングルの中で、自分がどっち方向に進んでるのか混乱することが多々ありました。それにグロスニィグラードも凄く広い。

捕らえられた後、檻から逃げ出したスネークがEVAと落ち合うため、フォーク一本で脱出を図る場面なんて、ホントもうドキドキ・ヒヤヒヤ。
上半身裸でカモフラ率もあったもんじゃないし。
見つかったらヤバい・・・という緊張感が半端ない場面でしたね。

全部のMGSシリーズをプレーしたわけじゃないですけど、「MGS3」は最高なゲームだと思いますよ。
ネタの宝庫ですし。
ユーモアもたっぷりで、ストーリーも文句ないです。
昔の007みたいな60年代の雰囲気(音楽とか)も抜群。

初めてプレステ買って、初めてプレーしたゲームが「MGS3」だった私は幸運だったかもねぇ。
その流れで、無謀にもTPPまで手を出してしまったんですが(苦笑)









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MGSV:TPP ヴェノムはなぜ悲壮なのか

以前、私はヴェノムの顔の傷について触れました。
ネット上では、案外それについて気にする人はいないような…。現時点で顔の傷に触れてる意見を私は見てません。


ヴェノムの顔の傷。
私は「ゼロと同じなのが気になる」と当ブログで書きました。
あの傷は意図的にゼロに似させたんだろうと思います。

何故か?という点まで私は考えが及びませんでしたが、仮定として「ヴェノムはゼロのファントムでもあった」と考えるとシックリきます。
つまり、ヴェノムは「ビッグボス+ゼロ」に成り代わって報復するためだけに作られたキャラ。

しかもファントムに作り上げられた人物は「メディック」で、それまで人の命を救う務めを果たしてきた男ってことが悲壮感を呼ぶんです。
でも単に、小島さんはヴェノムを「チェ・ゲバラ」と同じ設定にしたのかもしれませんけどね。

TPPでゼロとビッグボスの敵は共通していた


MGSVでの敵はスカルフェイスです。
彼はサイファーの一部ですが、ゼロに対して反旗を覆した。
カセットテープで明らかになってる通り、スカルフェイスはゼロをも襲いました。

GZで描かれたのは、ゼロの手足となっていたビッグボス率いる武力組織の破壊。
そしてスカルフェイスはゼロが目指す国家統一の要素「英語による言語統一」を阻もうとした・・・ってのがTPPの本筋です。

全曲とは言えませんが、ゲーム中に回収した音楽テープの曲。
英語圏以外の国のミュージシャンが英語で歌ってる曲が多いと感じてました。
よく知られてる「ファイナル・カウントダウン」を歌う”ヨーロッパ”はスウェーデンですし、「テイク・オン・ミー」の”a-ha”はノルウェー。
ゼロが目指す世界・・・既に音楽業界ではそういう流れだったことを表してたのかな?とも思えます。

スカルフェイスの目的を察したゼロは阻止と報復を企て、ビッグボスの影武者としてヴェノムを誕生させたってことではないでしょうか。
ですから、ヴェノムはゼロの意志でもある。
顔の傷がゼロと同じなのは、それを表してるのかもしれないと思います。

本物のビッグボスは、言わば「ゼロ」というクジラの腹の中(FOXHOUND)に入ってた。
オセロットはスカルフェイスをビッグボスから逸らすために動いた。ですから、スカルフェイスが終了した後は、ダイヤモンドドッグズ自体がどうなろうと知ったこっちゃない。

カズは気づかぬうち、スカルフェイスの計画を潰すためのミッションを受け続けていた(真相に近づく)
それこそがゼロの目的。
サイファーのそれとは気づかぬまま、代理ボスと一緒に再び手足となってくれればそれでいい。

カズはゼロが裏切ったと思い込んでいたようですが、敵はスカルフェイスです。
海洋プラントもゼロが用意したものでしょう。
無論、カズは知らない。
ファントムと共に「国境なき軍隊」を拡大していくことはゼロも承知だったし、むしろ望んでいたんだと思いますね。

イコンとしての理想形はヴェノムとなった


やがてヴェノムは本物のビッグボスよりもボスらしくなっていく。
アイパッチと顔の傷。ビッグボスとゼロを複合した顔です。
作品としてゼロの求めていた「ビッグボスの理想形」ということを表現していたのかもしれませんね。

だからこそヴェノムは「世界を売った男」の象徴でもあるんだと思います。
思想としてビッグボスとゼロは異なっていても、世界を手中に収め、ひとつにしようとする点では同じです。

しかし、ヴェノムがスカルフェイスを倒す役目を終えた時、完全にビッグボスとゼロを別つ瞬間でもあったのでしょう。
その後、ゼロの代理人「AI」はビッグボスが目指したものを学習し、戦争経済導入に突き進んでいく~という流れですね。

TPPはMGSVで初めて登場したキャラ同士の戦い。
「スカルフェイスvsゼロとビッグボスの複合ファントム:ヴェノム」だった。
その時は、ゼロとビッグボスにとって共通して報復すべき敵がスカルフェイスだったからです。

TPPではスカルフェイスを消すまでのお話。
しかし勝利したはずのヴェノムたちは、後も苦しめられたってのがヒューイを絡めた出来事に繋がっていくわけですけどね。



本物のビッグボスへの脅威が去った後、オセロットにすればMBにいる人間はどうでもよくなるわけです。むしろ邪魔でしょう。
ヴェノムは誰もが理想とするボスとなってしまった。
「ボスは一人でいい」と言ったオセロット。
その後、彼はどう動いたか?を考えるべきかも。

彼はビッグボスのためなら、何でもする男です。










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