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第七章#2 改めて解説@ゲーム・オブ・スローンズ

第七章はパンくず拾いの側面もあるということは何度も書きました。
第一話、第二話共に過去の出来事から引っ張り、現状に重ねている部分がありました。
過去の点が第七章に繋がっていると思わせるので、ある意味「伏線回収」

そういうことで、第二話について「パンくず拾い」も含めて解説してみたいと思います。
なにせ、過去のシーズンの些細なことは忘れてる場合もありますし(苦笑)




まずは、ドラゴンストーンでデナーリスたちがエラリア・サンド、ヤーラ・グレイジョイ、オレナ・タイレルに戦略を説明しているシーン。
デナーリスは「灰の女王になるつもりはない」と話しました。
その「灰の女王」という言葉を二度言っていましたが、これは第三章でヴァリスがサンサに関してオレナに話をしていた際に言った台詞と繋がっています。


He would see this country burn if he could be King of the Ashes(彼は灰の王になろうとも、国が燃えるのを静観できる)」と、ヴァリスがリトルフィンガーのことを説明した台詞です。
デナーリスの「灰の女王にならない」は、「玉座のためなら手段を選ばない」ということを否定してるわけです。
しかも、サーセイは実際に大聖堂を吹っ飛ばしたので「彼女こそ灰の女王である」という風に受け止めることもできます。

次は、そのリトルフィンガーとジョンのシーンです。
地下墓所での会話後、ジョンはリトルフィンガーの首を絞めました。
これは第一章、エダードがリトルフィンガーの首を絞めたシーンと重ねてるということは、気づいた方も多いでしょう。


第二話の放送前、リトルフィンガーはジョンの母親のことを話すのかもと思っていましたが、見当違いでした(苦笑)

ドラゴンストーンへ出向くとジョンが北部の諸侯たちに言った際、谷間のロイス公が「ターガリエンは信用できない」と言いましたが、ジョンの父親を知っている視聴者たちは苦笑い。

続いて、サム。
希望を持って憧れの知識の城に入ったサムですが、雑用ばかりでウンザリしている様子。
好奇心を満たすこともままならずという感じ。
そんな折、サムはジョラー・モーモントと出会い、ジョラーの灰鱗病の治療をする決意をしたわけです。
禁止されている治療を試みるということは、成功しようがしまいが後に発覚します。
サムは知識の城を追い出される覚悟ができてる感がありますね。

この灰鱗病の治療ですが、第一話でサムが立ち入り制限区内から持ち帰った本の中に記述されてたそうです。ドラゴンストーンに関するページを開きましたが、解読した人によると、その隣のページに記載されてるそうです。
そしてジョラーがデナーリス宛に手紙を書いていました。これも中身を解読した人によると「(デナーリスに)仕えることができたのは幸せだった。ウェスタロスで支配している姿を見たかったが叶いそうもない」というような内容らしいです。

最後ですが、ユーロンの攻撃。
このシーンは新たな悪役の誕生を示しました。
第六章に比べ、ユーロンはグレードアップ!!
彼のクレイジーさは、ベイロンを殺害する時にはそれほどでもなかったですからね。

しかしですね、サンド・スネークたちは何ともお気の毒なのです。
ユーロンに無残にやられてしまうシーンにも関わらず、恐らく視聴者のほとんどはサンド・スネークに感情移入できなかっただろうと思うからです。
トリスタンを呆気なく殺したわけですし、あの二人にはポジティブな感情は持っていない人が多かったでしょうからね。
ですから、ユーロンの凶悪ぶりを表すシーンに用いられただけって感じなので、お気の毒だと(苦笑)



で、ユーロンがヤーラを捕らえたシーン。
その場面は、シオンがリークに戻る状態を示しました。
実は、そのトラウマが蘇るという心理状態を理解できる人には強烈な共感を覚えるシーンらしく、「シオンがリークに戻って姉貴を放って逃げた」という単純なシーンではないそうです。
第四章では残虐な場面でシオンがどのように反応するか、細かに描写されていました。
https://www.youtube.com/watch?v=MQKZrrEzN6Q

ヤーラは、ラムジーに捕らえられていた時のシオンに戻ったとわかったようですね。
ヴォランティスでヤーラは元の弟に戻って欲しいと訴えましたが、その願いが崩れた瞬間でもありました。
ヤーラは鉄諸島の女王の座に就くことへの気力を失ってしまうでしょうか?

海に漂うシオンが見たのは、船に吊り下げられた一人のサンド・スネーク。
農民の子を殺害して焼き、吊り下げたことへの罪悪感も蘇るシーンだったと思います。
恐怖のトラウマと自分が犯したことへの罪悪感がシオンを襲ったということでしょうか。
シオンは今後のストーリー展開に於いて、どういう役割を持つのか予測不能ですねぇ。
だからこそ興味が深まりました。


【おまけ】
パワフルな男は両腕を広げるんだぜぇ~(?)








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クラスターはスタークの血縁者?@ゲーム・オブ・スローンズ

第七章では過去シーズンに於ける出来事が関係している要素が多そうですよね。
以前、当ブログで「もしかするとリトル・サムは重要キャラかも?」という記事を書きました。夜の王に関し、御座なりにされている件をドラマで明確にしてくれるかはわかりませんが、今回改めて触れたいと思います。

ご存知の通り、クラスターはホワイトウォーカーに自分の息子を捧げていました。


その理由は壁の北側で安全に暮らすための権利として、夜の王と契約したのでは?という風に考えることができます。
しかし、何故あの親父が夜の王とそのような契約ができたのか、私は不可解でした。
で、結局のところ「たぶんクラスターの息子自体に、夜の王にとって何か重要な意味があったのだろう」という風に考えが及びました。

その件に関し、ドラマのみの展開で理論(セオリー)を提示している人は少ないんですけど、このような意見がありました。

Starkの反対側にいるという意味でReStarc(k)=Craster(アナグラムで)
だからCrasterはStarkと同じ血が流れている・・・ということでは?と。

まぁ、そういう意味での「クラスター」なのかはさて置き、クラスターはスタークと血縁関係にあると思えば、夜の王がクラスターの息子を必要としていた理由も納得できます。
しかも、「森の子らからドラゴングラスを刺された男(夜の王)はスタークである」というセオリーが結構多くあります。

スタークは大昔「冬の王」と呼ばれていたそうです。
そのスタークから血縁者としてカースターク家が誕生したのと同様、クラスターもそうだとしたら、「王の血筋」ということになります。

メリサンドルがスタニスに言っていた言葉「王の血は力がある」
「光の王」がそのようなメッセージをクラスターに与えたのか、夜の王自らクラスターに働きかけたのかはわかりません。
クラスターの息子に王の血が流れていることを知っている誰かが、息子を産ませて捧げるように指示した可能性があります。
クラスターは「When the white cold comes, your swords and cloaks and pretty fires won't help you. Only ones left will be those alright with the gods, the real gods」とジオー・モーモントに話しました。
彼は「神々、真の神のもとにいる者(仕えてる者?)だけが生き延びる」と言ってました。彼にとっての「真の神」は、海外のwikiによると「夜の王」らしいですけどね。

ベンジェン・スタークはホワイトウォーカーに殺されましたが、ホワイトウォーカーになる途中で森の子らが止めましたよね。

彼はスタークであるため、ゾンビのような亡者ではなくホワイトウォーカーへ変化(へんげ)ということだったのかもしれません。

そして、もうひとつの王の血。
それはターガリエン。
ジョンはその両方の王の血を受け継いでいる者となり、上記から考えると、王の血としての力は相当なものと考えることができます。

クラスターは100人の息子を産ませました。
そして99人、夜の王に捧げられた。
リトル・サムは99人目の息子です(100人目はクラスターの死後、捧げられた)


そこで「99」に何か意味があるのか?と調べました。
「エンジェルナンバー」ですけどね(笑)
数字に込められた意味があるというのが「エンジェルナンバー」です。

「9」は「周囲の人に希望の光を与えるライトワーカー」だそうです。
世に生まれたすべての人には何かしらの目的や使命があり、「9」はその目的や使命を通して貢献していく・・・らしい。
「99」は「9」を更に強め、人生に於ける1つのステージの終わりに辿り着き、ライトワーカーとしての使命をまっとうするため迅速に動くことになり、他者のために身を粉にして働くんだそうです。
参考までに。







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第七章#2 アリアのあの台詞について@ゲーム・オブ・スローンズ

第七章は2つのエピソードを終了しただけですけど、以前も書きましたが第七章は「パンくず拾い(伏線回収のような)」が多く含まれているようです。
今シーズンは離れた場所にいた人物が出会ったり、再会することが多くなるため、キャラクターのそれまでの出来事が改めて語られたり、思い出したりというシーンが増えるのだと思います。

これは、ドラマを長らく見続けてきたマニア向けの側面もありますね。
細かしいことに気づくのを「イースターエッグ」と海外では呼んでいるようですが、ストーリーの流れだけを追っていた人には気づかないという点です。
ドラマ制作サイドは、そういうマニアックなファン向けに「パンくず拾い」で、点と点を線で結ぶ構成としての第七章に作り上げたかもしれません。

以下はネタバレです。未見の方は注意。


日本は言語の違いとして、台詞に弊害が生じることがあります。
字幕や吹き替えで翻訳する際はそれなりに気を配っていると思いますが、脚本家がどういう意図でその台詞にしたかを読み取ることができず、翻訳してしまう場合です。
それによって日本の視聴者が気づかないことが多々あります。
たとえば、ドスラク人女性がデナーリスに言う「It is known」ですね。
字幕ですと色んな表現で記されているため、同じ言葉を言っているとは気づきにくいです。

今回、ナイメリアが去った後に言ったアリアの台詞がそうです。
字幕では「あなたらしくない」となっていました。
実際の台詞は「That's not you」です。


その「That's not you」は、第一章でアリアがブランのことに関して父エダードと話をしているうち、エダードから「女性は城の城主と結婚して・・・」と言われた際、アリアが「That's not me」と言った台詞と重ねているのです。
エダードは漠然とでもアリアの将来への理想を語ったわけですが、アリアはそれを否定しました。


今回、アリアはナイメリアに再会し、昔のナイメリアのイメージをもって「北へ帰ろう」と声をかけました。
しかし、ナイメリアは自分の群れを率いて去っていった。
アリアはナイメリアを懐かしい思い出として重ねましたが、ナイメリアはあの時から自分だけで生きてきた。

第一章でアリアがナイメリアと別れたのは、捕まれば殺されてしまうと思ったから。
そして同じ第一章で、アリアはエダードの謀反によって捕らえられそうになり、シリオ・フォレルから逃がしてもらった。
その二つのシーンは重なっていて、ナイメリアもアリアも逃してもらった後、同じように生きてきたのです。

「ナイメリアと私は同じだ」
きっとアリアはそれを悟って、「ナイメリアはペットのような生き方をしない」というニュアンスでの台詞だったと思います。
離れ離れになっていたアリアとナイメリアですが、アリアは生き方としての共通点を見出し、大きな繋がりを感じたことでしょう。


そういうことで、「あなたらしくない」という日本語字幕は、混乱させますね。
まるでナイメリアが変わってしまったことにショックを受けてるようなニュアンスになるので、私も「????」となりました。
翻訳するための台本には、その台詞の意図まで示してないでしょうし、繋がりなんかは度外視しちゃうでしょうから仕方ないですけど、変更できるのであれば「あなたらしくない」は変えて欲しいかな。






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